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【エンタがビタミン♪】マツコや指原が見抜く“オタク”の心理 アニソンやアイドルの人気は市場にどう影響するのか?

TechinsightJapan 2017年7月5日 20時42分

マツコ・デラックスが7月4日放送のバラエティ番組『マツコの知らない世界 2時間SP』(TBS系)で“アニメソング”をテーマにした際に、「オタク」について語る一幕があった。ちなみに「オタク」という言い方を避けて「〇〇ヲタ」とこだわる人も多く“オタクの世界”は奥が深い。

マツコは『2017年 上半期カラオケランキング(20代)』(2017年JOYSOUND:年代別上半期カラオケランキングによる)を見て世の中の流れを痛感したのである。

■2017年 上半期カラオケランキング(20代)TOP20

1位 『恋』(2016):星野源
2位 『前前前世(movie ver.)』(2016):RADWIMPS
3位 『シュガーソングとビターステップ』(2015):UNISON SQUARE GARDEN
4位 『ライオン』(2008):May'n/中島愛
5位 『残酷な天使のテーゼ』(1995):高橋洋子
6位 『君の知らない物語』(2009):supercell
7位 『God knows…』(2006):涼宮ハルヒ(C.V.平野綾)
8位 『千本桜』(2012):WhiteFlame feat.初音ミク
9位 『アイネクライネ』(2014):米津玄師
10位 『なんでもないや』(2016):RADWIMPS
11位 『ようこそジャパリパークへ』(2017):どうぶつビスケッツ×PPP
12位 『ゴーストルール』(2016):DECO*27
13位 『only my railgun』:fripSide
14位 『サイレントマジョリティー』(2016):欅坂46
15位 『奏』(2004):スキマスイッチ
16位 『ブリキノダンス』(2017):日向電工
17位 『サウダージ』(2000):ポルノグラフィティ
18位 『シャルル』(2016):バルーン
19位 『unaravel』(2014):TK from 凛として時雨
20位 『Butter-Fly』(1999):和田光司

上位20位に「アニソン」が12曲もランクインしている。マツコ・デラックスはこれから「今やメディアを支えてるのはオタクであり、オタクの人がお金を使ってくれなかったらメディアでお金が動かない」と経済の動きを読んでいた。

また、アニソン評論家の冨田明宏氏は「オタクの概念が広がり日常的にアニメを見てアニソンを歌うようになり、特別なことでなくなってきた」ことでカラオケでも普通に歌われるようになったと分析する。

さらにマツコは、このような状況になって「オタクの人たちが危機感を覚えているのではないか」と説く。オタクは自分がいかに特別なもの「マイノリティー」であるかを追求して楽しむはずが、広く知られて「マジョリティー」となってしまいつつあるからだ。「アニソンはもはや“歌謡曲”ですよ」というマツコの言葉が現状をよく表している。

今回、マツコが「オタク」について話したことは、以前『ワイドナショー』(フジテレビ系)でHKT48の指原莉乃がファンについて語った持論を思い出させる。

『第9回AKB48選抜総選挙』の投票速報(中間発表)でNGT48の荻野由佳がまさかの1位となり、2連覇している指原は3位だった。彼女は中間発表とはいえショックだと明かしながら「(私も)あまりテレビに出ていなかった頃の方が急に9位や4位になった。ファンは“見つける”という感覚がすごく好きなので」と体験に基づく持論を展開したのだ。

アイドルファンもやはり「マイノリティー」であることに価値観を見出す傾向にあるのだろう。ただ、その感覚は「オタク」に限らず誰しも少しは持っているものだ。それを追求する「オタク」と一般的なファンとの差が縮まったために、カラオケで「アニソン」が普通に歌われるようになったのだろう。

マツコが「オタクの人がお金を使ってくれなかったらメディアでお金が動かない」というのも一理あるが、「オタク」でなくともカラオケで「アニソン」を歌い音源を購入するようになれば市場には好影響とも考えられる。

一方でさらなる「マイノリティー」を求めて従来の「オタク」が離れていく可能性もあり、その受け皿を作れるかがメディアの課題となる。そうした意味でNGT48やSTU48を結成するAKBグループは先を見ていると言えるのではないか。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)

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