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【海外発!Breaking News】コンビニ従業員が媒介 来店者2000名がA型肝炎に罹患か(米)

TechinsightJapan 2018年1月10日 13時58分

A型肝炎ウイルスへの感染が原因で発症するA型肝炎。上下水道の整備されていない不潔な地域で感染のリスクが高いとされているが現在、米ユタ州ソルトレイク郡のある市でも患者の数が急増しているとのこと。なんとセブン-イレブンの従業員が感染の媒介として非常に疑わしいことがわかり、店舗を利用した者たちの間に衝撃が走っている。地元メディアの『Fox 13』などが伝えた。

ここ半年ほどの間に、いきなりA型肝炎患者の数が増えたという米ユタ州北部ソルトレイク郡。同市の保健衛生当局は「患者が共通してウェストジョーダン2666 West 7800 Southにあるセブン-イレブンの店舗を利用していたことを突き止めた。2017年8月以降、この地域でじわじわとA型肝炎患者が増えていたことと関連性があると考えている」と発表し、同店舗を利用した覚えがある者に注意を呼びかけた。

ソルトレイク郡保健衛生局のゲーリー・エドワーズ氏によれば、問題の店舗で飲食物の調理や販売に携わっていた1人の従業員がA型肝炎を発症したといい、12月26日から1月3日にかけ、最大2,000人の利用客に感染させた可能性があると考えられるという。以下の条件に相当する者は感染から2週間以内にワクチン接種を受けてほしいとして、連絡先である担当部署の電話番号を示した。

・店内のトイレを使用
・ソーダ・ファウンテンタイプの飲み物、セルフサービスによる飲み物を購入
・生のフルーツを購入
・ピザ、ホットドッグ、チキンウイング、タキートス (春巻き風に揚げたタコス)などのホットスナック類を購入

ただし電子レンジで温め直すようなパック入りの食品やボトル飲料を購入した者、A型肝炎のワクチンを2回以上接種して抗体をつけている者は対象にならないという。現在、同店舗は担当職員らによる調査に協力しており、衛生面での問題を指摘された部分についても改善を進めている。だが「今日もホットドッグを買ってきたよ」と同メディアの取材に話したのは、隣の建物で働いているブレイズ・サンチェスさん。常連客である彼は、知らないうちに自分も感染したのではないかとして不安そうだ。

ウイルスに汚染された飲食物を摂取した者が発症し、性的接触や経口感染などにより感染が広がることがあるA型肝炎。感染を予防するためには生水、氷、生の野菜や果物などを避け、トイレを使用した後や調理時、食事の前に石鹸で手をよく洗うことに尽きるといい、水道の整備や衛生面で問題がある地域に渡航する場合には、事前のA型肝炎ワクチン接種が望ましいとされている。

A型肝炎の潜伏期間は約2~7週間と長く、発症した場合は発熱、全身倦怠感、消化器症状、肝機能低下による黄疸などが確認されるが、安静と食事療法により数か月以内に回復する。乳幼児の感染は軽症であるものの成人では症状が重くなることがあり、高齢者になると劇症肝炎や肝不全に陥ることもある。また患者は症状が消えても他人に感染させる力を持ち、数週間が経過するまでは注意が必要だそうだ。

エドワーズ氏はまた、すべての食品販売事業所に対するメッセージとして「調理や加工にあたる従業員にあらかじめA型肝炎ワクチンを接種しておく、このことの重要性を改めて教えてくれた事案です。とにかく衛生面に気をつけ、十分に手を洗い、病気の従業員は働かせない。管理者がこのことを徹底して守るよう努力してください」と訴えている。

画像は『Fox 13 2018年1月8日付「Health officials say customers at West Jordan 7-Eleven possibly exposed to hepatitis A」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)

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