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【海外発!Breaking News】動物保護施設からペットとして迎えた豚を殺し食べた飼い主(カナダ)

TechinsightJapan 2018年3月2日 4時0分

動物をペットに迎え入れるには家族の一員のように愛情を持って、最期まで世話をする覚悟が必要だ。しかし、中にはそれが出来ない人達がいることもまた事実である。このほどカナダで、動物保護施設からペットとして迎え入れた豚を殺した上に食べてしまった里親が人々の怒りを買っている。『Global News』『CTV News』などが伝えた。

「動物虐待防止協会(Society for the Prevention of Cruelty to Animals:SPCA)」は世界各地に拠点を置いている動物福祉活動を基本とした組織である。そこでは虐待や飼育放棄などの苦痛を味わった多くの動物達が保護されている。

その中でカナダのブリティッシュコロンビア州バンクーバー島にある「BC SPCA カウチン地方分室」で、ベトナム・ポットベリード・ピッグ(太鼓腹の豚の意味)の3歳になるミニブタ“モリー”が保護されていた。モリーは動物虐待調査中に保護され、スタッフの世話によってようやく健康を取り戻した。

その後、ダンカンに住む一組の夫婦が里親に名乗り出て1月19日に正式にモリーの譲渡が決定した。これからモリーは人間の愛情を受けながら生きていけるものと思われていたが、譲渡されてから約1か月後の2月16日に、里親によって殺されて食べられてしまったのだ。

これは同じバンクーバー島に住む、豚をペットとして飼っているブランディー・マッキーさん(Brandee McKee)が、モリーに起きたことを近所の友人との会話の中で知ったことにより、浮き彫りになった。ブランディーさんは「この飼い主は、ペット豚の飼育の仕方を知らなかったという理由でモリーを屠殺して食べてしまったのです」と語っている。

ブランディーさんによるとモリーの飼い主は屠殺後に肉に味付けして調理する様子を写真と動画に収め、SNSに投稿していたという。またモリーの死に対して飼い主がまったく処罰されないことに憤慨しており、「これが犬や猫だったら、おそらく告訴されていたでしょう」と話している。しかし「BC SPCA」の広報責任者であるローリー・コーテイク氏(Lorie Chortyk)は、次のように述べた。

「譲渡された動物は、犬、猫、豚、何であろうと、その正式な所有者は里親である飼い主となります。飼い主はその動物の全ての法的権利を持つことになるのです。よって私達は譲渡後、動物に対して法的権利を完全に失うために何もできないのです。」

「実際にカナダでは、苦痛を与えることなく即死させる場合に限り、飼い主は自分の飼い犬の頭を銃で撃ち殺すことが違法ではないのです。残念ながら虐待でなければ法で罰することはできません。我々も何もしないというわけにはいきませんが、なすすべがないのです。」

今回、モリーの世話をしてきた「BC SPCA」のスタッフは非常に悲しんでおり、このように明かしている。

「私達は決して人間が食べるために動物を譲渡などしてません! このようなことが無いように譲渡に対しては徹底的にカウンセリングによる話し合いなどを行っているのです。彼らは私達に『ペットとして農場で育てるつもりです。普段私達がやっていることですから』と言ったのです。そして書面に‟決してこの動物を食べることはしません”と記入までしたのです。」

『CTV News』によると、今回のことを受けてモリーの飼い主は「BC SPCA」から動物を譲渡することは今後一切禁止されたとのことだ。そしてニュースを知ったネットユーザーからは「本当は最初からその豚を食べるつもりで里親になったのでは?」「あまりにも道徳から外れている。彼らは譲渡の際に豚を食べないと言って嘘をついた」などモリーの飼い主を非難する意見が相次いだ。

ローリー氏によると、「BC SPCA」ではモリーが苦しむことなく人道的な方法で死に至ったかどうかを確認するために調査員を送ったとのことだ。

画像は『Global News 2018年2月22日付「Pet pig adopted from BC SPCA killed and eaten by new owners」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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