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【海外発!Breaking News】生きた仔犬の体内にヘロインを忍ばせ密輸していた獣医(米)

TechinsightJapan 2018年5月9日 4時0分

ドラッグの密輸を成功させるためであれば、生き物の命などただの道具に過ぎないとも取れる残忍な男のニュースがアメリカから届いた。男は獣医であるにもかかわらず動物の命を救うという使命を忘れ、ドラッグ取引のために仔犬の命を危険にさらす行為を繰り返していた。『Fox News』『Metro』などが伝えている。

米ニューヨーク市ブルックリンの連邦裁判所で今月1日、ヘロインの密輸に関わったとして獣医のアンドレス・ロペス・エローサ(Andres Lopez Elorza、38)が出廷した。エローサは2004年9月から2005年1月の間、コロンビア共和国を拠点とする麻薬組織に加担し、様々な手法を用いてアメリカ国内にヘロインを密輸していた。

その中で最も残忍な方法だったのが、生きた仔犬の腹部に液体ヘロインが入ったビニールパックを外科的手法で埋め込んで密輸するというものだった。そして仔犬は米国に到着した後、ヘロインを取り出すために腹部を切開される。エローサは獣医としての腕を間違った方向に使ってしまったのだ。

『Metro』によると2005年、コロンビアのメデジンにあるエローサのクリニックを警察が捜査した際に10頭の仔犬を発見し保護したそうだ。うち3頭の腹部に計3キロのヘロインが埋め込まれていたという。だがエローサは妻とともにスペインへ逃亡し、8年の間に2つの動物病院にて獣医として働いていた。

しかし2015年5月、ニューヨーク東部地区連邦地方裁判所(Eastern District of New York)が麻薬密輸容疑で仮逮捕令状を出し、エローサの米国への強制送還が承認されると、彼はサンタ・コンバの北西部の町に身を隠した。だが1か月後の6月に逮捕され、今年の4月30日にその身柄がスペインからアメリカへと移された。

米・麻薬取締局の特別捜査官であるジェームズ J・ハント氏(James J. Hunt)は、次のように声明を出している。

「12年前に我々の捜査は、凶悪で非人道的な麻薬密売人の実態を暴き出しました。麻薬組織は長年にわたって“利益を追求する”という欲望のためだけに暗躍し、純真無垢な仔犬をヘロイン隠蔽のために利用するなど、我々が想像もつかない犯罪を重ねてきました。その結果、私達の街には致命的な量とも言えるフェンタニル(麻酔や鎮痛に使われる合成オピオイド)が蔓延しているのです。」

また、ニューヨーク東部地区連邦検事のリチャード P・ドナヒュー氏(Richard P. Donoghue)も次のように述べている。

「エローサは獣医のスキルを、仔犬の腹部にヘロインを埋め込んで密輸するという残忍な手法で使っていました。彼は動物達を苦しみから救うという獣医としての行為を踏みにじったのです。」

「犬は人間にとって親友。その親友の命を危険に晒すような麻薬密売を許すことはできません。被告人はこれから、我々が麻薬密売人にとって最大の敵となっていくことを思い知るでしょう。」

エローサが有罪判決を受けた場合、最低でも10年の禁固刑、場合によっては終身刑になる可能性もあるという。

ちなみに米・麻薬取締局の発表によると、2005年にコロンビアで救助された麻薬を運ぶために利用される予定だった仔犬10匹は、5匹はその場から逃げてしまい、3匹は感染症のため死亡、1匹が新たな飼い主に引き取られ、もう1匹はコロンビア警察の麻薬捜査犬に採用されたそうだ。

画像は『Metro 2018年5月2日付「Vet ‘stitched liquid heroin’ into live puppies to smuggle it across border」(Picture: AP)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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