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【海外発!Breaking News】登校中の6歳女児を4人組が誘拐 首謀者は担任教師(南ア)

TechinsightJapan 2019年9月13日 5時51分

南アフリカのヨハネスブルグから車で1時間ほどのバンダービールパークにある小学校で今月2日、母親と登校中だった6歳女児が誘拐された。その後女児は解放されたが、誘拐事件を計画したのはこともあろうに女児が通う学校の女教師だった。衝撃的な展開を『News 24』『The Sun』などが伝えている。

バンダービールパークのカレッジ・プライマリースクール(Kollegepark Primary School)の門の外で2日の午前7時40分頃、車から降りた母親と手を繋いで歩いていた6歳のエイミー・リーちゃんが、覆面を被った4人組に囲まれた。エイミー・リーちゃんは母親のアンジェリーンさんから無理やり引き離されると、待機していた白のトヨタ車で連れ去られた。

エイミー・リーちゃんの父親は、地元では顔が知れたF1パワーボートレーサーのワイナンド・デヤハーさん(Wynand de Jager)で、犯人は一緒にいた5歳の弟ジェイデン君や他の児童には目もくれず明らかにエイミー・リーちゃんを狙っていたことから、警察は計画的な誘拐事件として捜査を開始した。また学校の目の前で女児が誘拐されるというショッキングなニュースは、地元新聞やテレビ、SNSなどで大きく取り上げられることとなった。

誘拐直後、犯人グループはワイナンドさんに電話をかけ、身代金約1470万円(200万ランド)を要求した。しかし報道が過熱し焦り始めたのか、犯人は最終的に身代金を3分の1以下にまで引き下げてきたようだ。デヤハー夫妻は警察署で交渉にあたってきたが、追い詰められた犯人グループは誘拐から19時間後、意外な行動に出た。

3日の午前2時頃、バンダービールパーク市内で最も危険な地域と言われる路上にエイミー・リーちゃんを放置し、車で走り去ったのだ。エイミー・リーちゃんはたまたま近くのパブから出てきた20代のカップルによって発見されており、4キロ先にある市警察署まで連れて来られた。カップルはエイミー・リーちゃんのことを報道で知っており、偶然にも2人が向かった警察署には娘の行方を探す両親が待機していた。

翌日、捜査を進めていた警察は40歳と27歳の女、50歳の男を逮捕したことと、27歳の女はエイミー・リーちゃんの担任教師であるサリーナ・ヒューマン(Tharina Human)であることを公表した。サリーナはアンジェリーンさんのFacebook仲間で夫妻とも親しく、過去にはジェイデン君を教えたこともあったという。

また学校関係者により、サリーナが事件発生直後に学校の門のところで泣いていたアンジェリーンさんを慰めていたこと、WhatsAppを使って保護者に「私も皆さんと同じようにショックを受けています。エイミー・リーちゃんのために祈りを捧げましょう」「学校の子供たちは安全ですが、世の中には精神的に問題のある者がいるということです」「学校にいる子供たちのことは私が命を懸けて守ります」「エイミー・リーちゃんの両親を慰める花やギフトを贈るのでお金を送って下さい」など、いくつものメッセージを送っていたことが次々と明らかにされていった。

そしてこの事件では、にわかには信じがたいサリーナの過去が暴かれることになった。サリーナは教師という身でありながら麻薬を常用していたことがあり、麻薬密売組織に膨大な借金を抱えていた。そのため身代金で借金を返済しようとエイミー・リーちゃんの誘拐を計画し、実行した。エイミー・リーちゃんを暗い地下牢のような場所に閉じ込めたサリーナだったが、メディアが大きく取り上げたことで身動きが取れなくなり、借金を返すどころか人生を棒に振ることになってしまったのだ。

逮捕された3人は身柄を拘束されているが、警察では未だ逃走中の実行犯を追跡中とのことだ。6日に初出廷したサリーナはエイミー・リーちゃんの家族に謝罪の言葉を述べたというが、ワイナンドさんはメディアの取材に「ゆるされることではない。こんな辛い思いは誰にも味わって欲しくない」と述べており、込み上げる涙を抑えることができない様子だった。

画像は『Mirror 2019年9月9日付「Teacher, 27, ‘kidnapped one of her own pupils by posing with the child’s mother’」(Image: Facebook)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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