Infoseek 楽天

【海外発!Breaking News】「妊娠は無理」と言われた身長86cmの女性 185cm夫との間に誕生した息子が4歳に「夢を諦めないで」(米)

TechinsightJapan 2020年8月26日 21時0分

骨折を繰り返す「骨形成不全症」を患い、3歳から車椅子を使用している身長86センチの女性が、身長185センチの健康な男性と恋に落ち結婚した。女性は4年前に男児を出産し、妻として、そして母として充実した日々を送っている。『Kidspot』『Love What Matters』などが伝えた。

米アイダホ州ジェローム在住のトリーシャ・テイラーさん(Trisha Taylor)は今から31年前、骨がもろく骨折しやすい先天性の難病「骨形成不全症」を持って生まれた。これまでの骨折は600か所にものぼり、拘束性肺疾患という呼吸機能障害のため肺炎には30回以上も罹っている。3歳から電動車椅子を使用しているトリーシャさんだが、長時間座っていることが可能になったのは骨粗鬆症の治療薬を投与するようになった12歳の時で、強い身体を作るために理学療法士によるセラピーも受けてきた。

身長が86センチのトリーシャさんは「骨折の痛みは耐え難いものがあるわ。でも私にできることと言えば、包帯を巻いて薬を飲むくらい。2年前には難聴の手術も受けたし、病気にならないように酸素吸入もしているわ。でも私の両親は私を障がい者として扱うことはしなかった」と明かし、こう続けた。

「時々、まるで私が2~3歳児でもあるかのように話しかけてくる人がいるの。そんな時は本当に悲しい。障がいは私の一部であり、一生涯向き合っていかなくてはいけないものだけど、私は負けない。楽しいこともあれば、つらいこともある。みんなには私も1人の人間であることを理解して欲しいの。」

そんなトリーシャさんが、現在の夫であるマイケルさんに出会ったのは、大学在学中の2008年のことだった。同じアパートに住んでいた2人はすぐに意気投合し、毎日のように語り合い、3か月後には正式な交際が始まった。トリーシャさんは「出会った瞬間、この人と結婚すると直感した。彼は私を障がい者としてでなく、1人の女性として見てくれる。ユーモアがあって、ハンサムで、勤勉で、信念を持った人」と明かしており、2009年にマイケルさんからプロポーズされると、2011年に結婚した。



トリーシャさんは、マイケルさんとの関係についてこのように語っている。

「マイケルに出会う前に、同じ病気を持つ2人の男性とオンラインデートをしたことがあるの。でも生涯を共にする人は健常者がいいといつも思ってきた。私が骨折してもひょいと持ち上げてくれて、病気を真に理解してケアしてくれる人にそばにいて欲しかったの。だからといって健常者と障がい者というスタンスで恋に落ちたわけではないのよ。17歳で家を出た私は、19歳の誕生日前にはマイケルと一緒に住み始めたわ。私たちの関係は普通のカップルと同じよ。いい時もあるし悪い時もある。マイケルのことを『障がい者とつきあうなんて、頭がおかしいんじゃないか』と言う人もいるけど、彼は正常よ。私たちは愛し合って結婚したの。」

そして2013年、トリーシャさんは「どうしても赤ちゃんが欲しい」と、周産期医学の専門家のもとを訪れた。しかし医師は「妊娠はあなたの命を奪うことになる。胎児が成長すれば、背骨を骨折し、呼吸も難しくなる。妊娠は無理だよ」と相談にも乗ってもらえなかった。それでもトリーシャさんは諦めず、「帝王切開なら出産は可能なはず。夫のためにも赤ちゃんを産みたい」と病気を理解しサポートしてくれる医師を探し、2度の流産を経て妊娠した。しかしそんなトリーシャさんには親戚や友人からも「子供が同じ病気を持つ可能性が高いのに、よく妊娠できるわね」「自分勝手すぎるんじゃないの?」「命を懸けてまで出産するの?」「どうやって育てるのよ」といった容赦ない言葉が浴びせられた。



トリーシャさんは、妊娠と出産についてこう振り返る。

「リスクが高いことは自分でもわかっていたから、正直なところ怖かった。でも妊娠15週の時に、私の病気が赤ちゃんに遺伝していないことがわかったの。ただホッとしたのもつかの間、妊娠18週で私は酸素療法が必要になって、妊娠20週になると寝たきりになってしまったわ。妊娠中は本当につらかったけど、妊娠32週でメイヴェン(Maven)が産まれたの。体重は1750グラムと小さかったけど、身長は43センチ。ちょうど私の身長の半分の大きさだったのよ! あの子を最初に抱っこした時はこの上ない幸せを感じたわ。」



トリーシャさんはメイヴェン君を出産後、ソーシャルワークの修士課程を修了し、現在はブロガーとして、ママとして、妻として日々を精一杯生きている。メイヴェン君は2歳にして母親の身長を超えたそうだが、トリーシャさんには「ママは小さいままでいいよ」と言ってくれるそうだ。トリーシャさんは「2人目はリスクが高すぎるので考えてはいないの。でもいつか養子を迎えることができれば嬉しいわ」と語り、こんなメッセージを残している。

「妻になり、母親になることは私の夢だった。マイケルは最高の夫であり、最高の父親よ。そしてメイヴェンは私のプライドであり、喜びであり、神様からの最高の贈り物だと思っているわ。だからみんなに言いたいの。どんなに困難なことでも、決して夢を諦めないで!」

画像は『Kidspot 2020年8月20日付「‘You can’t get pregnant. It would kill you’」(Image: That's Life! Australia.)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

この記事の関連ニュース