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【海外発!Breaking News】20万円のチップに大喜びしたウェイトレス、詐欺と知り落胆も店が同額をプレゼント(米)

TechinsightJapan 2020年12月5日 20時37分

アメリカのレストランで働くスタッフは、規定の給料よりも客からのチップを収入源と考える人が多いようだ。そんな中、ウェイトレスとして働く女性が客からの多額のチップに大喜びするも、店側からは支払われず不満を漏らしていた。しかし後にカード詐欺だったことが発覚すると、女性はショックを受けたものの今度は店側に感謝することになった。『Kens 5』などが伝えている。

米テキサス州ベア郡サンアントニオ市にあるシーフードレストラン「Red hook seafood」でウェイトレスをしているエミリー・バウアーさん(Emily Bauer、21)は11月28日の夕方、ある客から2000ドル(約20万8000円)のチップをクリスマスギフトとしてプレゼントされた。

この日は土曜日ということもあって店は混雑しており、エミリーさんは複数のテーブルの対応に追われていた。そしてカップルの客へ料理を提供するのに時間がかかっていたことから、エミリーさんは2人に「遅くなって申し訳ありません」と謝罪の言葉を述べたそうだ。

すると男性が「わかるよ。僕も複数のレストランを経営しているから、スタッフがどれだけ大変かは知っているつもりだよ」と優しく返してくれたという。その後、男性は注文してまだ出されていない料理はキャンセルし、既に食べ終わった分だけ精算して店をあとにした。

その直後、エミリーさんはレシートを見て驚いた。料理代の69ドル(約7200円)のほか、チップ欄に2000ドルと書かれており「メリークリスマス! お仕事頑張ってください!」と記されてあったのだ。エミリーさんは当時のことを次のように振り返っている。

「レシートを見て驚きましたが、同時に泣いてしまいました。『このお金を子供たちのために使える』なんて思っていたんです。」

エミリーさんには息子2人(2歳、生後5か月)がいるが、これまでクリスマスに十分なプレゼントを買ってあげることができなかったそうだ。そのため突然の多額のチップに感動したという。



だがこのチップは、店側から支払われることがなかった。エミリーさんは店側の対応に納得がいかなかったため、レシートの写真とともに「店側がチップを支払ってくれない」といった内容をFacebookに投稿した。すると多くの関心を集め、地元メディアに報じられたことで同店に非難の声が集まり、嫌がらせや脅迫めいた電話が鳴り響いた。

しかし12月2日になって事態が急転した。実は店側で2000ドルとチップ欄に書いた男性のカード決済を処理しようとしたが、カードが無効で拒否されていた。その後、カード会社に問い合わせたところ2000ドルはおろか食事代の69ドルさえも支払われておらず、詐欺だったことが判明した。

この男性は後日、図々しくも店側にエミリーさんがチップを受け取ったかどうか確認の電話までかけてきたそうだ。店側はカード決済ができていないため男性に再度来店するように伝えたが、彼が店にやってくることはなかった。また男性は非通知で電話をかけてきたため、店側では番号を控えることができなかったという。

ショックを隠しきれないエミリーさんだったが、後にFacebookで次のように綴っている。

「チップを支払った男のことが分かりました。彼のクレジットカードの支払いは詐欺だったのです。そして私は店のオーナーと話し合った結果、オーナーからクリスマスギフトとして2069ドル(約21万5500円)をプレゼントすると言われたのです。」

「皆さん、男の情報を集めてくださって本当にありがとうございました。しかし残念ながら、それは真実ではありませんでした。本当に悲しいことです。あと誤解の無いようにもう一度言います。私は自分が働くお店について悪く思われたり、嫌がらせの電話を受けることを懸念し、自分からメディアに連絡することはしていません。」

「レストランは今、大変なことになっています。あと私は今回のこと以外では、この仕事を本当に愛しているのです。」



これまでにほとんどのメディアが今回の件について「チップを従業員に支払わない非情なレストラン」として報じてきたが、エミリーさんは状況を誤解していたとして「店側に迷惑をかけるつもりはなかった」と謝罪した。

同店のオーナーであるジョン・チェン氏(John Cheng)は「今はクリスマスの時期なので誰もが大きな出費で苦労していると思います。私はクリスマスプレゼントとして彼女に小切手を与えることにしました」と語った。

エミリーさんによる誤解から多くの非難を浴びることとなった同店には、いまだに誹謗中傷の電話がかかってくるそうだ。そして今月4日、同店のFacebookには無効なカードを使用したカップルの写真が投稿され「見かけた際には警察に通報して欲しい」と呼びかけている。

画像は『Kens 5 2020年12月3日付「Server gets $2,000 tip, but restaurant says it can’t process a tip that big」(Credit: Emily Bauer)』『Redhookseafood 2020年12月4日付Facebook「These past few days have been a disaster we know we should handled the situation better.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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