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40歳から運動不足解消は何から始めたら良いの?

JIJICO 2018年3月30日 7時30分

体調の変化や違和感を実感する「40歳」は運動不足にもなりがち

40歳は人生の節目と言われ20代、30代で培ってきた知識や経験をベースに、社会の中でも中心的な役割を担うリーダーとしても重要な仕事を任され「人生が最も面白くなりはじめる年齢」と言われています。

その一方、男性42歳、女性37歳と言う厄年を境に、これまでとは違う体調の変化・違和感を実感されている方も多いのではないでしょうか?

「運動をしたほうが体に良いのは分かっている・・・でも忙しくて運動する時間がとれない・・・一体どうしたら良いのか?」

40歳からの体づくりの専門家がその悶々(もんもん)とした皆様の悩みにお答えします。

40歳からは体をいじめるのではなく、体を大切に扱おう!

40歳から運動を習慣にしよう!と考えている人は、いきなり体を動かす前に取り組んでほしいことがあります。

それは自分の体に対する考え方・向き合い方を180度方向転換することです。

私は10年以上スポーツクラブ社員の経験があるのですが、20代は自分の体をいじめて激しい筋肉痛が生じる筋トレを最低週2回行えば、回復も早い年代なので3か月間実践すると体はみるみる変化し、運動に対するモチベーションも高まります。

しかし20歳から7000日以上経過した40代の人が忙しい毎日のなか、これを行うと、体と同時に心がついて行かずに悲鳴をあげて挫折してしまうという人を1万人以上見てきました。

つまり40代からは「自分の体を大切に扱う・丁寧に扱う」という考えのもと習慣にできる運動を無理なく日常生活に取り入れていくことが最も大切です。

40歳からは「体の取扱説明書」を手に入れる!

多くの日本人は運動というと学生時代の体育会系部活動を連想し「辛い、キツイ、痛い」3拍子揃った筋肉痛がないと効果がないと思っている方が多いのですが、これは大きな誤解です。

フルマラソンを走る、オリンピックを目指すなど競技大会を目指して体づくりをする「特別仕様」の場合には、体を痛めつけるトレーニングも必要ですが、一般人が「通常仕様」として運動不足解消や体力の向上を目的とするために運動を取り入れる場合には、「体の正しい使い方=体の取扱説明書」を理解しながら質の高い運動を習慣にして効果を実感するのは決して難しくありません。

体を鍛えるトレーニングではなく「体をしなやかにするストレッチ」からはじめる

すべての物事に順序が大切です。40歳から運動を始める人が最初に取り組むべきことは体を鍛えるトレーニングではなく「体をしなやかにするストレッチ」です。

自宅で、ペットを飼っているご家庭では毎朝、目が覚めた犬や猫が必ずストレッチをする光景を目にするでしょう。背骨を持つ脊椎動物は朝、関節や筋肉、筋膜を伸ばせば、動きやすくなることを本能的に理解しています。

そして人間も同じ脊椎動物。人間の体は動物の動きの真似をしてあげれば体がしなやかになるように出来ています。

そこでご提案するのがアニマルストレッチです。毎朝、布団の上で四つん這い姿勢からウサギ、ネコ、イヌ、コブラ、カエルの5種類のポーズをとっていきます。ストレッチ後は、背骨や骨盤を中心に関節の可動域が広がるので、朝の通勤中もスムーズにウォーキングができるのを実感できます。

具体的な動きは、下記の動画をご参考ください。
https://www.youtube.com/watch?v=TOtx_CzNtfI&t=8s
すべての動作は四つん這い姿勢から始めます。

①ウサギ

踵とお尻をつけて、両手を前に伸ばして額(ひたい)を床に近づけます。
これにより、背骨周りが上下に伸ばされます。

②ネコ

お尻の位置を変えずに、両手を前に伸ばして顎(アゴ)を床に近づけます。
これにより、背骨が反り返り、脇の下が伸ばされます。

③イヌ

両膝を伸ばし、踵を床に近づけていきましょう。
これにより、ふくらはぎ、膝うら、ももうらが伸ばされます。

④コブラ

両手を前に出し、骨盤を床に降ろしていきます。
これにより、お腹が中心に伸ばされます。

⑤カエル

両方の手首に両足の親指をつけて座りましょう。
これにより、ふくらはぎ、内もも、背中などが伸ばされます。

どのストレッチもゆっくり姿勢を変えていき、無理のない可動域から始めてきましょう。また関節の可動域が広がれば、腰痛や肩こり改善にもつながり一石二鳥です。明日の朝から取り入れてみてはいかがでしょうか?

(日高 靖夫/パーソナルトレーナー)

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