普段、クルマを運転していると燃料が少なくなった際にエンプティランプが点灯します。では、このエンプティランプが点灯すると残りはどれくらい走行出来るのでしょうか。
■エンプティランプが点灯した後どれくらい走行できる?
クルマの燃料が残り少なくなった際に、メーター内に給油ランプやエンプティランプ(燃料残量警告灯)が点灯しますが、実際ランプが点灯した後はどれくらい走行できるのでしょうか。
クルマを走行していて燃料が一定量を下回ると燃料タンクに設置されたセンサーが感知して、エンプティランプが点灯する仕組みです。
ほとんどのクルマの説明書にはエンプティランプが点灯するガソリンの容量について記載されており、点灯した際はなるべく早めに給油する必要があります。
一方で、実際エンプティランプが点灯してからクルマはどれくらいの距離を走行することができるのでしょうか。
例えば、ハイブリッド車のトヨタ「プリウス」のAプレミアムグレード(2WD)では、残り約6.4リットルで点灯。これをカタログ燃費(WLTCモード以下、同)の30.8km/Lから残走行距離を計算すると、約197km走行することができるということが分かります。
エンプティランプが点灯してからの走行について、とある自動車整備士は以下のように話します。
「一般的にエンプティランプが点灯するのは、次のガソリンスタンドまでたどり着けるような距離で点灯するようになっています。
例えば高速道路では、およそ50kmの間隔で給油することができるようサービスエリアが設置されていますので、余程のことが無ければランプがついてからの給油でも大丈夫です。
エンプティランプが点灯したからといってクルマに負担がかかるわけではありませんが、極力負荷のかからない運転を心がけることで燃料の消費を防ぐことができます。
そのため、心配であればエアコンを切ったり、60km/h程度を一定のスピードで走行すると良いでしょう」
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エンプティランプが点灯する残量とカタログ燃費を計算してみると、点灯してからもすぐに止まってしまうということはなく、一定の距離は走行できるような仕組みになっています。
しかし、地域や状況によって異なるため、エンプティランプが点灯した際には早めの給油をおこなうようにしましょう。
■「N-BOX」から「GT-R」までランプ点灯で何キロ走る?
ハイブリッド車の代名詞であるプリウスはエンプティランプが点灯してからでも約197km走行しますが、それ以外のモデルではどのくらい走行可能なのでしょうか。
軽自動車で見てみると、ホンダ「N-BOX」のGグレード(ガソリン車・自然吸気/2WD)では、約4リットルで点灯し、カタログ燃費は21.2km/Lのため、約85kmを走行することできます。
しかし、軽自動車は普通車よりもタンク容量が小さいこともあり、ガソリンが無くなるギリギリでの点灯となります。
SUVでは、トヨタ「ハリアー」のGグレード(ガソリン車/4WD)が約8.3リットルで点灯し、カタログ燃費は14.7km/Lのため、約122kmの走行が可能です。
ミニバンでは、トヨタ「アルファード」のSCグレード(ガソリン車/4WD)が約10リットル以下で点灯し、カタログ燃費は9.6km/Lとなっており、走行可能距離は約96kmとなります。
ほかのクルマと比べると点灯するタイミングが早くなっているため、燃費が10km/Lを下回っていても何とか100km近く走行することができます。
同じくミニバンの三菱の「デリカD:5」(ディーゼル車)は、約10リットルで点灯しカタログ燃費は12.6km/Lとなっており、約126km走行が可能です。
では、燃費が悪いとされるスポーツカーではどうなのでしょうか。日産の「GT-R」では、約12リットルで点灯し、カタログ燃費は7.8km/Lとなっているため、約94kmの走行が可能といえます。
スポーツモデルということもあり比較的燃費が低いため、早めの点灯になっているようです。
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どの車種を見ても、それぞれ80km以上は走行出来ます。市街地と高速道路といった差があるため、この数値が絶対ではありませんが、エンプティランプが点灯した後にすぐに止まってしまうということはないようです。