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【23日17時から会見!】ホンダ・日産「経営統合」か? 新社名「ホッサン」も現実味? クルマやディーラーは? 消費者への影響いかに… 三菱も合流で「世界第三位グループ」も実現か

くるまのニュース 2024年12月23日 9時30分

師走に駆け巡った、「ホンダ・日産経営統合」のスクープ記事。それをきっかけに、多様な記事が一気に拡散しました。時間が経つたびにそうした記事の内容の真実味が増していて、「ホンダ、日産、さらに三菱を含めた大連合による正式発表が近いのではないか」という状況です。その上で、3社連合が実現した場合、ユーザーにはどんな影響があるのでしょうか。

■ついに経営統合なるか? ホンダ・日産・三菱の大連合実現で ユーザーはこれからどうなる? モデル再編・ディーラー再編・エネマネ新サービス… SNSでは新社名「ホッサン」と名付ける人も!

 通信社や新聞・TVなどは昨今話題の「ホンダ・日産 経営統合」に関する発表を2024年12月23日に行うと発表しています。

 この記事掲載後となる、23日17時からホンダと日産・三菱は、共同会見を開催することを報道各社にアナウンスしました。
 
 果たして経営統合の話が進むとどうなるのでしょうか。そしてユーザーにはどのような影響があるのでしょうか。

 師走に駆け巡った、「ホンダ・日産経営統合」のスクープ記事。

 それをきっかけに、多様な記事が一気に拡散しました。

 時間が経つたびにそうした記事の内容の真実味が増していて、「ホンダ、日産、さらに三菱を含めた大連合による正式発表が近いのではないか」という状況です。

 その上で、3社連合が実現した場合、ユーザーにはどんな影響があるのでしょうか。

 まずは、モデル(車種)の融合や相互補完について見ていきましょう。

 ホンダと日産が3月に「自動車の知能化・電動化に向けた戦略的パートナーシップの検討開始」を発表した際、両社の社長は会見の中で「モデルの相互補完」について言及しています。

 ただし、対象は日本市場というより海外市場がメインになるといったニュアンスでした。

 そこに8月、三菱自動車が参画することが明らかになりました。

 こうした戦略的パートナーシップという段階から、経営統合への話が大きく進展するとなると、「モデルの相互補完」が日本市場にも及ぶ可能性は否定できないでしょう。

 その方向性としては、大きく2つが考えられます。

 EVとハイブリッドです。

 EVの普及については、ホンダ、日産、三菱だけではなく、トヨタを含めた日系各メーカーは「本格普及期は2030年代に入ってから」という想定です。

 そのため、2020年代中盤から後半は「技術の仕込み期間」という発想があります。

 その上で、ホンダは2024年10月上旬に「0(ゼロ)シリーズ」プロトタイプ試乗会を報道陣向けに実施済みです。

 日産は次期「リーフ」に係るスクープ記事が最近、ネット上に出てきていますが、「アリア」や「サクラ」の次世代化についてはあまり情報が出ていない状況です。

 技術面で見ると、次世代EVに関するモーターやインバーターなどの主要部品について、ホンダと日産は大手サプライヤーの日立Astemoから共同で購買する予定であることが明らかになっています。

 そのため、ホンダ、日産、そして三菱の次世代EVは、トヨタとスバルのようにプラットフォームを共有化するモデルが増えることが考えられるでしょう。

ガッチリ手を取り合う日産の内田社長(左)とホンダの三部社長(右) 今後どうなる?(2024年8月1日の都内会見)

 次に、ハイブリッド車についてですが、日産の直近での経営不振の主な原因が北米市場でのハイブリッド車・ラインアップ不足にあるとの指摘があります。

 一方で、ホンダは2024年12月に「次世代e:HEVの事業・技術説明会」を報道陣向けにおこなったばかり。

 その中で、小型車(グローバルでのBセグメント)と中型(同C/Dセグメント)の大きく2つで次世代e:HEVシステムを導入することを明らかにしました。

 中型については新型プラットフォームの採用を明かしています。

 これを日産と共通化し次世代e:HEVを搭載する、日産のグローバルSUVや北米向けセダンが登場することが考えられます。

 具体的には、「アコード」と「アルティマ」が兄弟車になる、といった発想です。

 日産にとってできるだけ早く軌道修正した北米市場において、ホンダ次世代e:HEVは渡りに船かもしれません。

 日本市場については、「エクストレイル」や「ノート」でe-Powerが浸透しているため、次世代e:HEV搭載の日産車を併売するかどうかは、市場動向を見てから判断することになるのではないでしょうか。
 
 また、「スカイライン」が「クラウン クロスオーバー」のような変化をする場合、次世代e:HEVを採用するのか。

 それともホンダ共通プラットフォームによるEV化まで待つのかなど、様々な選択肢が想像できます。

■ユーザーに身近なディーラーはどうなる? 意外とハードルは高い?

 では、ディーラーはこれからどうなるのでしょうか。

 ホンダ、日産、三菱のディーラーも合併してしまうのでしょうか。

 一般論で考えると、これはかなりハードルが高いと思われます。

 自動車産業は、製造(メーカー)と販売(ディーラー)が商品の流れや資本上、分離している「製販分離」の構造にあるからです。

 マツダやスバルにように、メーカー本社の直接資本下にあるディーラーが多い場合でも、実質的に「製販分離」であることに違いはない、というのがディーラーの実状です。

 こうした産業構造の中で、ホンダ、日産、三菱というメーカーが合併して、各社と各ディーラーの契約が抜本的に変わり、ユーザーが1つのディーラー3メーカーモデルのどれでも購入できる「オートモール」のような形が誕生するのか。

 それとも、3メーカーによる持ち株会社ができても、3メーカーと各ディーラーとの関係はこれまで通り維持されるのか。

 様々な可能性が考えられるでしょう。

 いずれにしても、ディーラーのあり方はこれから、大きく変わることは間違いありません。

ホンダ・日産・三菱… 販売網の統合は簡単ではないが…

 背景にあるのは、いわゆるバリューチェーンの変革です。

 自動車産業界では今、メーカーからディーラーに新車を卸売り販売してから、中古車になり、さらに時を経て廃棄処分されて部品がリユース・リサイクルされるまでの「バリューチェーン」を変革する動きが加速しているところです。

 その中で、ユーザーとして注目したいのは、「エネマネ」(エネルギーマネージメント)の新サービスではないでしょうか。

 来る本格EV普及時代では、電力、通信、そしてEVに関するサービスが一体化する可能性があり、カーディーラーがその窓口になるとも言われています。

 そんな時代変革を前に、ホンダ、日産、三菱が経営統合したとなると、「ユーザーとクルマ」との関係が大きく変わることも十分にあり得ると思います。

※ ※ ※

 さて、ホンダ、日産、三菱の経営統合は本当に行われるのでしょうか。

 行われるとして、どのような企業連合としての仕組みになるのでしょうか。

 ユーザーとしても、今後の動向を注目したいものです。

※記事配信後に追加情報が明らかになったことから23日16時18分にタイトル修正ならび内容の一部加筆を行いました。

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