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大西洋を乗り越えたミドル世代の「デーティングサイト恋愛」  24時間足らずで運命の相手とマッチ

ニューズウィーク日本版 2018年6月7日 16時40分

<電話で話をするために毎晩欠かさず、夜中まで起きていた2人。「まるで10代の頃に戻ったような気分だった。電話が鳴る度、とても興奮したんだ」>

デーティングサイトで知り合ったアダム・デス(42)とヘザー・カーター(39)。ディナーデートの約束をしたものの、彼はイギリスのダーラムに、彼女ははるか大西洋を渡ったアメリカのジョージア州アトランタで暮らしていた。その距離、実に4000マイル(約6400キロ)。英ザ ・サン紙など複数メディアが報じた。

かなり離れた場所に住む彼らだったが2017年1月、ようやく初デートにこぎ着け、同じ年の8月に結婚式を挙げた。初めてのやり取りからわずか9カ月後のことだった。

彼女はこう語る。「一緒に暮らした期間はまだ1週間にも満たないけれど、彼は生涯をともにするのにベストな相手だと信じているの。私たちはお互いの不得意な部分と得意な部分を補い合える。理想のパートナーよ」

Adam Deathe and Heather Carter Deathe pictures,met online marry NINE MONTHS https://t.co/mJDf7jXT9q pic.twitter.com/LHKVbbWfgl— infowe (@infowe) 2018年5月30日

(4000マイルのの距離を越えて結ばれたアダムとヘザー)


登録からあっという間にマッチ。相性は100%

投資会社のエグゼクティブだったヘザーは、「eharmony」というデーティングサイトに2016年11月に登録。シングルになっておよそ9カ月が過ぎたころだった。

そこから24時間も経たないうちに、マッチが成立。相手は、前妻との間に2人の息子を持ち、ローカルビジネスのサポートをする会社に勤めている男性。イギリスはダーラム在住のアダムだった。

「サイトの診断によると、私たちの相性は100%だったの」ヘザーは言う。こちらも、前夫との間にソフィーという19歳の娘がいる。「彼がイギリスの人なのは分かっていたけど、どれだけ遠かろうが、どんな人なのか知るべきだと思った」

何度かサイト内でメッセージのやり取りをしてから、2人は携帯で直接メッセージのやり取りをするようになる。初めての電話はそこから1週間ほど経ったころ。何時間も話し込んでしまい、請求額は250ドル(約2万7000円)を超えたという。(英デイリー・メール)

「そこからはずっと、チャットアプリのワッツアップを使っているわ。無料だからね」と彼女は笑う。「それ以来毎日欠かさず電話していたわ」

【参考記事】DNAが見つける完璧なパートナー 遺伝子をチェックする恋活アプリが誕生



出会い系ならでは! リアルでの初対面にひどく緊張

そこから2カ月後の2017年1月のある週末、ヘザーとアダムはようやく直接会うことに。彼は彼女の待つアトランタに向かった。

ヘザーはこう振り返る。「初めて会ったときはとても緊張したわ。でも週末が終わる頃には、アダムも私もお互いに夢中になっていた」

2人でアトランタを散策している途中、宝石店に立ち寄りエンゲージリングのリサーチをすることに。アダムはその宝石店にイギリスに帰った後こっそり電話をかけ、ヘザーが気に入っていたリングを購入した。1月の終わり頃だった。

しかし購入したことをすぐには伝えなかった。数週間が過ぎた2017年3月、ヘザーが冗談めかして結婚について話していた時に、ようやく白状した。

「電話越しにアダムは、私のことがどれだけ好きか伝えてくれていたの。だから私は『リングはどこなの? 結婚する気はあるのかしら』と尋ねたわ。すると彼はこう言ったの。『実は、リングを買ってあるんだ』と」

「私は大げさなプロポーズは望んでいなかった。ひざまづいて、とかね。私はただ彼と結婚したかったの。だから、このプロポーズは完璧だった」

2017年8月、お互いの家族を紹介することに決め、休暇を利用して5人でギリシャのケファロニア島を訪れる。そこで、子供たちの前で結婚。夫婦となってからもしばらくは離れた場所で生活を送らざるを得なかった2人だが、ヘザーのビザが認可され、2018年5月下旬にアダムの待つダーラムに飼っていた犬とともに引っ越し、今は一緒に暮らしている。

会った瞬間「この人と結婚したい」


2人の結婚のきっかけとなったデーティングサイトに感謝の言葉を述べつつ、ヘザーはアダムへの思いを明かした。「彼は、私が必要としているものを100%理解してくれる。こんなに私のことを完璧に愛してくれる人はいないわ」

一方アダムは、ヘザーと電話で話をするために、毎晩夜中まで起きていたことが印象に残っている様子。「まるで10代の頃に戻ったような気分だった。電話が鳴る度、とても興奮したんだ」と振り返った。続けて「ヘザーといるととても居心地がいいんだ。ソウルメイトに出会えたのだと心の底から思う。彼女なしの人生は考えられないよ」と英ザ ・サン紙に回想が掲載されている。

一昔前のアナログな時代なら、アダムとヘザーが出会うことはなかっただろう。時代の流れとともに、運命の相手に出会う確率も上がっているのかもしれない。

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ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

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