熊谷真実の再々婚に学ぶ、人生100年時代の「熟年再婚」。結婚も3回ぐらいがちょうどいい?
オールアバウト / 2024年4月11日 22時5分
長寿時代の現代においては、結婚は3回くらいがちょうどいい!? 実際に、自身は3回目で夫は2回目の結婚だという60代女性に「熟年再婚」についての話を聞いた。
女優の熊谷真実さん(64歳)が、3回目の結婚を発表した。彼女は80年代に一回り年上の劇作家・演出家のつかこうへい氏と結婚、2年後に離婚。2012年には18歳年下の書道家と再婚したものの9年後に離婚した。
興味深いのは、書道家の故郷に居を移し、離婚後もそこにとどまって生活していたことだ。その地が合ったのか、還暦にして居心地のいい場所となったのだろう。
今回の再々婚、相手は「一般の方」ということで、年齢も職業もわからないが、「引き続き女優というお仕事もやらせていただくと同時に、様々な事に興味をもって、学びと挑戦をやめない人生を送りたいと思っています」と前向きなコメントを出している。
今や、再婚、再々婚は決して珍しくない。人生100年と言われる時代、結婚も3回くらいするのがちょうどいいのかもしれない。
私は3回目、相手は2回目の結婚生活
「最初の結婚が23歳でした。学生時代から付き合っていた5歳年上の彼との子を妊娠して、私は就職したばかりだったけど思い切って結婚したんです。でも仕事は辞めなかった。それが離婚の原因にもなり、でも、その後の私を助けてくれた要因にもなりました」そう言うのはサキコさん(60歳)。そのとき生んだ娘は36歳となっている。生んですぐ、ほとんど育休もとらずに仕事に復帰し、母親の助けを借りながら家事育児をほぼワンオペで仕切っていた。
「夫は、仕事を辞めてほしいと何度も言っていました。でも私は第一希望の会社に入って、出産で出遅れたけどきちんと仕事をしたかった。
母は味方をしてくれましたが、夫とはどんどん距離が大きくなって、結局、娘が4歳のときに離婚。いつでも娘に会いに来てと言ったけど、夫は会おうとはしませんでした」
45歳で再婚するまで
その後はさらに仕事に精進し、30代半ばでグループ長となった。家にいないと娘から責められたこともある。だがサキコさんは自ら涙をこぼしながら、「ママもあなたと一緒にいたい。でもできないこともある」と説得した。その代わり、休めるときは娘とめいっぱい遊んだ。娘が中学生になるころには、「説教されるほど娘のほうが大人になった」そうだ。だが甘えることも覚えてほしいと、ときにサキコさんは娘の要望を優先させることもあった。
娘が20歳になったころ、友だち付き合いをしていた男性を急に恋愛対象として意識するようになった。「ひとりで育てたんだね、頑張ったね」という彼の一言が、彼女の心に火をつけたらしい。
「その言葉にほだされて再婚。45歳のときでした。彼は8歳年下だったかな。年齢差は気にしてなかったけど、結婚して5年目に彼が若い女性と浮気したんですよ。本当に軽い気持ちだった、魔が差したと謝られたけど、私の心は戻らなかった」
我慢するのは美徳ではないからと、サキコさんは笑った。
3度目の結婚から5年が経って
「考えたら私の結婚生活、5年以上続いたことがない。結婚には不向きなんだろうなと思っていました。仕事があったから被扶養家族になるわけでもないし、別に婚姻制度にとらわれる必要もないと感じましたね。それまではきちんと届を出さなければと思っていたんですが」
だから3度目の結婚は軽やかだった。行きつけのバーで知り合って友人関係を続けていた3歳年下の彼と「事実婚」をしたのだ。
「彼は2度目の結婚です。30代で離婚したものの、妻とは同じマンションに住んでひとり息子を育てていたそう。そういう離婚っていいなあと思いました」
彼と事実婚を決めたとき、前妻とその息子とも会い、4人で食事をしたという。先方3人は元家族だが、サキコさんだけは縁もゆかりもない他人だ。それなのに食事会はとても楽しかった。前妻さんの人間性でしょうとサキコさんは言う。
「彼と私が事実婚をするのだから、出しゃばりの元妻なら、『元夫をよろしくお願いします』くらいのことは言いそうじゃないですか。でも彼女はそういうことをまったく言わなかった。ニコニコしながら、さらりと『お幸せにね』って、それだけ。
息子を通した親同士という関係を目の前で見せてくれた。私は彼女とすっかり仲良くなって、今はほとんど親友という感じ。前妻さんと親友というのもおもしろいでしょ」
今後「熟年再婚」は増えていく?
そんなオープンな関係だから、3回目の結婚はとても楽だと彼女は言う。今まで超えられなかった5年を過ぎたが、彼とならまだまだ一緒にいられそうだと笑った。「私は前の2回の結婚も、自分の心が壊れる前に離婚に踏み切った。周囲は『もうちょっと我慢したら』と言ったけど、我慢しなくてよかったと思っています。ずいぶん前に、最初の夫とも再会したんですよ。
お互いに恨みつらみはないし、今も娘を交えて会うこともあります。嫌だと思ったら即離婚したことが、私の場合はよかったと思っています。それというのも、やはり仕事があったから。誰もがあてはまるわけではないけど、私は仕事を手放さなくてよかったと思っています」
今の夫は、「ちゃんと婚姻届を出すのも悪くないかもよ」と言いだしているそうだ。あと1年、様子を見てやっていけそうなら出してもいいかもねとサキコさんも答えている。
熟年再婚、これからますます増えていくのではないだろうか。
亀山 早苗プロフィール
明治大学文学部卒業。男女の人間模様を中心に20年以上にわたって取材を重ね、女性の生き方についての問題提起を続けている。恋愛や結婚・離婚、性の問題、貧困、ひきこもりなど幅広く執筆。趣味はくまモンの追っかけ、落語、歌舞伎など古典芸能鑑賞。(文:亀山 早苗(フリーライター))
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