『イリエワニ』福田雄介文、関俊一絵（福音館書店・２２００円）
イリエワニは世界最大のワニだ。豪州北部などの河川水と海水が混じり合う汽水域に生息し、大きなものは重さ１トン、体長６メートルにもなる。肉食で、魚や水牛など何にでもかみつき、６６本の歯は折れても生え替わるという。
本作では、狩りや縄張り争い、繁殖など野生のイリエワニの知られざる生態を、豪北部準州政府に勤めるワニ研究者が解説。絵は東京・葛西臨海水族園の展示ラベルやポスターを担当した三重大教授が手がけている。
サメをもかみちぎる巨大ワニの姿は迫力と躍動感たっぷり。オス同士が戦う場面も興味深い。読み聞かせの対象年齢は５、６歳から。