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土星の衛星「タイタン」特集 地球外生命も期待される天体

sorae.jp 2021年4月9日 22時36分

【▲ 衛星タイタンから見る土星の想像図(Credit: Shutterstock)】

土星には82個の惑星が確認されています。その中で最大の大きさをほこるのは第6衛星の「タイタン(ティタン、英語:Titan)」です。

太陽系の惑星には数多くの衛星が存在しますが、木星の衛星ガニメデに次いでタイタンは二番目に大きい衛星です。その直径は約5150キロメートルほどあり、惑星である水星よりも大きな天体です。

土星の中心からの距離は約122万キロメートルで、公転周期約15.9日で土星の周りを回っています。

 

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■タイタンを発見した天文学者

【▲ クリスティアーン・ホイヘンス(Credit: Shutterstock)】

タイタンは、オランダの天文学者クリスティアーン・ホイヘンスによって、1655年3月25日に発見されました。ホイヘンスはガリレオ・ガリレイによる木星の衛星の発見(1610年)に影響を受けたとされています。

ホイヘンスは兄と共同で望遠鏡を建設し、その望遠鏡の1つで土星の衛星を発見しました。

■土星探査機「カッシーニ」と「ホイヘンス」

【▲ タイタンの湖の想像図(NASA/JPL-Caltech)】

1997年10月、アメリカ航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)によって開発された土星探査機カッシーニが打ち上げられました。カッシーニには衛星タイタンを調査するために小型惑星探査機ホイヘンスが搭載されていました。

探査機カッシーニは天文学者ジョヴァンニ・カッシーニから、小型惑星探査機ホイヘンスは前述のクリスティアーン・ホイヘンスから名付けられています。

2005年1月、探査機ホイヘンスはタイタンに着陸し、まるで地球の川のような地形を発見しました。それは、メタンの雨によって氷の大地が侵食された跡です。

【▲ ホイヘンスがタイタンに着陸する際に撮影た画像。2005年にNASAが公開(Credit: ESA/NASA/University of Arizona)】

湖のような地形も発見されています。クレータはほとんど見られませんでした。
ホイヘンスの着陸地点には10センチメートル程度の丸い氷の塊が散乱している様子も見られました。

なお、NASAはホイヘンスがタイタンへタッチダウンする様子をまとめた動画をYoutubeで公開しています。

■タイタンには大気がある

【▲ タイタンを再現した3DCG(Credit: Shutterstock)】

タイタンには厚い大気があることが確認されています。

大気の組成の97%は窒素で、メタンが2%含まれています。地表での大気圧は地球の1.6倍で1600ヘクトパスカルです。

タイタンの表面温度は約90K(-180℃)でかなり低温。この温度では大気中のメタンは液体になります。タイタンにはメタンやエタンなどの炭化水素の雨が降り、それによって湖や海ができています。地球では水の循環系がありますが、タイタンでは炭化水素の循環系があるようです。

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木星の衛星イオや海王星の衛星トリトンも大気を持っていますが、これらの衛星の大気はとても希薄です。

どうしてタイタンにこれだけ厚い大気があるのか未だに解明されていません。
なぜ、窒素が主成分になっているのかについては大きく2つの説があります。
1つは窒素分子を含んだ氷がタイタンに集積したとする説です。もう1つはタイタンに蓄積したアンモニアが何らかの化学変化によって窒素ガスになったというアンモニア起源説です。

タイタンの大気上層では、光化学反応により窒素とメタンから有機分子が生成されています。
この有機分子がオレンジ色のスモッグとして上空を覆っているため、外からは可視光で地表を見ることはできません。

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■タイタンの火山活動

タイタンの火山は溶岩ではなく水がマグマとして噴出してきます。溶岩の代わりに水が流れ、それが凍って氷の大地となります。
タイタンでは水が地球での岩石の役割をしているようです。

 

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■生命の可能性

【▲ 探査機カッシーニが撮影した実際のタイタン ※疑似カラー(Credit: NASA/JPL-Caltech/Univ. Arizona/Univ. Idaho)】

タイタンは地球以外の天体で、明確に安定した液体の存在が確認されている唯一の天体です。

液体が地表面に存在することから”生命が存在するのではないか”と期待されています。
液体の主成分であるメタンやエタンなどの炭化水素はまさに生命の材料となる物質です。

しかしながら、極寒の環境なので生命活動には厳しい条件かも知れません。今後のさらなる観測・研究が待たれます。

 

 

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参考:Wikipedia
文/sorae編集部

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