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“教習中に泣き出す”女性も…「超厳しい教習所」ならではの恐怖の洗礼とは

日刊SPA! 2024年3月1日 8時52分

この時期になると高校や大学の卒業に合わせて、運転免許証を取得するために教習所に通う人が多くなります。最近では大型バイクに乗る人も増え、全国各地にある教習所は人気に。中には、短期間で免許を取得できる合宿に参加する人もいるでしょう。
そんな教習所について、印象的なエピソードを明かしてくれたのが、鈴木芳恵さん(仮名・23歳)。鈴木さんは、大学卒業に合わせて実家の近くにある教習所に通っていたそうです。

◆本当は行きたくなかった“地元の教習所”

「友達はみな合宿で免許を取りに行ったのですが、私は大学の卒業に向けてさまざまな準備があって合流できず。仕方なく、実家の近くにあり自転車でも通える教習所にしました。本当は田舎の教習所にしたかったんですが……」

実は鈴木さんが通った教習所は、レベルが高すぎて免許を取るのに時間がかかることで有名だったそうです。

「自分が住んでいる地域は、横浜でも特に交通量が多いところで、常に渋滞が各所で起きているんです。少し先のスーパーも自転車なら10分で行けるのに、車だと30分以上もかかってしまうくらいで。地域の人は、なるべく車より自転車で移動しています(笑)。そのど真ん中に教習所があるのですが、とにかく路上での技能教習が難しいと言われていました」

◆後ろの車からクラクションの嵐…

都会で運転するには渋滞が起きている道に慣れていたほうが良いとはいえ、鈴木さんが通っていた教習所は少し事情が違ったそうだ。

「路上の技能教習に行くまではスムーズなんです。ただ、路上に出るとみな自信をなくしてしまうほど。教習所を出て少し走ると、すぐに細い住宅街を抜けて、大渋滞が起きている国道に入らないといけない。どのコースを走っても、結局はその国道にぶつかる立地に教習所があるんです……。その国道は渋滞しすぎて動かないような状態だし、赤信号でも平気で突っ込んでくる車もあるカオスな道路なんです」

鈴木さんも、いきなり洗礼を受けることになったんだとか。

「正直運転には自信があったんです。教習所内のコースでは完璧でしたからね。ただ、いざ路上に出ると、冷や汗が止まらない状況が続きました。教習所を出てすぐの住宅街を抜ける道は、自転車や歩行者がひっきりなしに通りぶつからないかヒヤヒヤ。国道に出ると、列に入れなく後ろの車からクラクションの嵐を受けました。列に入っても全然進まず、そもそも教習の意味があるのか解らない状況。強引に入ってくるタクシーなどもいて、運転がすっかり怖くなりました」

◆パニックになって泣き出す女性も…

とはいえ、大学卒業後の仕事で免許が必要だった鈴木さん。いまさら他の教習所に変える時間もなく、仕方なく地獄の講習を受け続けたそうです。

「だんだん劣悪な環境にも慣れてきた時に、今度は高速教習が待っていました。都心につながる高速道路を使ったのですが、分岐も多いしとばしている車が多いので死ぬほど怖かったことを覚えています。一緒に高速教習を受けていた女性は、恐怖のあまりパニックになって泣き出してしまったほどです。教官が乗っているとはいえ、実際にハンドルを握るのは我々ですから命がけでした」

ハードモードな教習所で、とにかく免許取得にはげんだ鈴木さん。そのおかげか、同年代のドライバーよりも運転が格段にうまいと話してくれました。

「命がけで路上教習や卒業検定を受けているので、卒業する頃には抜群の運転技術を身につけていたんです(笑)。どんな細い道でも怖くないですし、渋滞していても効率よくスイスイと列に入れるようになった。都内にある広告代理店の営業職についたのですが、運転がうますぎる新人が入ったと話題になったほどです」

プロ並みの運転技術を習得したとはいえ、あまりに交通量が多い都心の教習所で運転免許を取ることは、おすすめしないと明かしてくれました。

「一緒に高速教習して泣いていた女性は、結局は免許を取るのをひとまず諦め辞めてしまった。心を折られる可能性もあるので、なるべく渋滞が厳しい都心にある教習所は通わないほうが身のためかと思います」

自動車教習所を選ぶ際には、立地や路上教習のコースまでしっかりと考慮したほうが良さそうだ。

<TEXT/高橋マナブ>

【高橋マナブ】
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

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