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女子大生がバイト先で見た“衝撃の光景”…「飲食業界への興味が失せた」――大反響トップ10

日刊SPA! 2024年3月3日 8時45分

反響の大きかった2023年の記事を厳選、ジャンル別にトップ10を発表してきた。今回は該当ジャンルがなかったが実は大人気だった記事を紹介する!(集計期間は2023年1月~10月まで。初公開2023年10月15日 記事は取材時の状況です) *  *  *

コンビニやスーパーといった身近な小売店と並んで、学生アルバイトの定番として挙がるのが飲食店でしょう。もちろん働く理由はそれぞれですが、「将来的に飲食業界で働く」ことを見据えているケースも少なくないようです。

実家がカフェを経営しているという田中荀子さん(仮名・24歳)もまさにそんな一人。大学生時代にショッピングモールの「某有名ファストフード店」でバイトをしていた経験が。ただ、現在では全く違うIT業界に務めているとのことです。一体なぜなのでしょうか。

◆調理器具の裏を覗いたら…

「ゆくゆくは実家のカフェを継ぐつもりでしたが、まずは外で経験を積みたくて大学卒業後は飲食業界を目指していました。バイトも飲食店を選ぼうと思い、家の近くにあったファストフード店でやってみることにしたんです」

運よく人間関係に恵まれた店舗だったこともあり、和気あいあいした雰囲気のなか仕事を覚えていったという荀子さん。仕事自体は楽しかったといいますが、慣れてきたタイミングで、とある騒動に巻き込まれてしまいます。

「お店の異変に気づき始めたのは、早朝シフトのとき。10時の開店にあわせて、7時ごろにお店へ入って仕込みの用意をします。平日の朝はお客様も少ないので、自分が1人で仕込みの準備をしていたのですが、少し掃除をしようと思って調理器具の裏を覗いた時に数匹のゴキブリがいて……。飲食店にはつきものである存在ですけど、それまでは親が駆除してくれていたのでほとんど目にした経験がなくて、つい叫んでしまったんです。そうしたら、周りの飲食店の店員さんが駆けつけ、ちょっとした騒ぎになってしまいました(笑)」

◆害虫対策は「2ヶ月に一回」だった

数時間後に出勤した店長にゴキブリのことを話すと、意外にもあっけない答えが帰ってきたとか。

「『あ~出ちゃったかあ』といって、市販の対策グッズを倉庫から持ってきて設置しました。話を聞くと、害虫対策は業者に頼んで定期的にやっているものの、2ヶ月に一回程度なんだそうです。不潔にしているつもりはないけど、やはり飲食店だからどうしてもゴキブリやネズミは出てしまうとのことでした。また、今後はお客様がいる時に害虫を見かけても、変に騒がないようにと注意もされてしましました」

◆小麦粉の袋から出てきて…

しばらくの間は、仕方ないかと思いながら粛々と働いていたそうです。しかし、はじめてゴキブリに遭遇した日から1ヶ月後、衝撃の光景を見てしまったとか。

「他のバイトの人が開けたままで放置していた小麦粉の袋から、『チャバネゴキブリ』が出てきたんです。思わず営業中なのに声をあげてしまいました。店長がすぐにその袋を持って、バックヤードに連れて行ってくれたので、お客様にバレることはなく事なきを得たのですが……。食材の中にゴキブリがいたことで気持ち悪くなってしまって、その日は早退させてもらいました」

◆蕁麻疹や帯状疱疹などで体調を崩す人が続出

お客さんに提供する前に発覚したので良かったとはいえ、お店では全バイトに食材や調理器具はキチンと管理するようにお達しが出たそうです。これまでは、こんなにゴキブリで騒ぐことはなかったと、古参のバイトが教えてくれたそうですが……。

「ショッピングモール自体が老朽化していて、各所でゴキブリやネズミなどの目撃が増えていたそうなんです。特に1階は飲食店も多く営業していて、さらに夜遅くまで開いているスーパーも併設している。モール全体でも害虫駆除をしているのですが追いつかないようで、他の飲食店もかなり頭を悩ませていたようです。私が働いていたお店では、その後もゴキブリが多く発生して、スタッフも蕁麻疹や帯状疱疹などで体調を崩す人が続出。ストレスもあったと思うのですが、害虫が変な菌を運んでいるんじゃないかと噂が立ったほどです」

◆飲食業への興味が失せてしまった…

そのショッピングモールでは、害虫問題に各店長が頭を悩ませているようでした。当然ながらいちアルバイトがどうにかできる話ではないわけで……。

「働いていたお店も衛生管理はかなり気にかけていたほうでしたけど、他のお店で施設内で害虫が出れば結局は元の木阿弥。ちなみに、親に聞いてみると害虫駆除はかなり大変で、半年に一回は業者に高いお金を払ってキレイにしてもらっているようです。両親から『ゴキブリやネズミは見慣れている』と聞き、一気に飲食への興味が失せて、就職したのも全く関係のない業界。その後は私が継ぐなんて話は一切しなくなりました(笑)」

例え夢があっても、直視した現実の光景は、理想とはかけ離れていたということだろうか。

<TEXT/高橋マナブ>

【高橋マナブ】
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

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