バレンタインデーが終わると、デパートなどにはいっきにホワイトデーの商品が並ぶ。男性陣はバレンタインチョコをもらえると嬉しい反面、お返しをどうするべきか悩む人も多いだろう。そんなホワイトデーでしくじってしまった人たちがいる。
◆職場で事前に「チョコいらないから」
今年もらったバレンタインチョコはゼロ。お返しの心配をしなくていいはずの丸山雄平さん(34歳・仮名)だが、「今年は不本意でした」と話す。
「僕の所属部署は男性よりも女性社員が多くて、15人もいるんです。毎年毎年、女性でカンパしあって『皆さんでどうぞ〜』という義理チョコをくれます」
しかし、そのチョコ以外にも個人的に渡してくれる女性もいた。
「カンパチョコのお返しも男性陣でお金を出し合って買うカンパクッキーなのでぜんぜん良いんですが、個人的にもらうと、どうしても少し高いのを返さなきゃいけないムードありませんか?」
確かにホワイトデーはバレンタインよりも高いものを……という決まりはないが、やはりお返しの方が高額なイメージはある。
「お返し目当てなのがバッレバレ(笑)。だから、僕は先に『個人的にチョコいらないから』って言っておきました」
◆女性社員からすると「勘違い野郎」
実際にバレンタインにカンパチョコ以外はもらうこともなく「今年は無駄な出費が抑えられた」と安堵していた丸山さんだったが、たまたま通りがかった給湯室で思わぬ話を聞いてしまう。
「同じ部署の20代の子3人が話してたんですが、僕の名前が出たっぽいので黙って聞いてたんです。そうしたら『丸山さん、ないよね』『ああ、“僕はチョコいらないよ”ってやつね』『別にお前のことが好きなわけじゃないのに』『なに勘違いしてるんだろう?』と悪口オンパレードです。
ただお返しが面倒だから断っただけなのに、すごい解釈されてて驚きました。最終的には『自分だけもらえないとキツいから先に断ったのかな? モテないやつの強がりか……』とまで言われていましたから」
丸山さんは彼女たちにバレぬように立ち去ったそうだ。この話にショックを受けて、帰宅してから奥さんに愚痴を言ったそうだが、返ってきた言葉に驚いた。
「嫁は『それ、あんたがおかしいよ!』と笑うのです。『モテているわけでもないのに、チョコをいらないなんて何様だよ!』と。本当にそういうつもりじゃなかったのに……」
丸山さんは「早く社内で、いや部署だけでもバレンタインを廃止してほしい」と真顔だった。
◆8人から義理チョコをもらった男性
アパレルショップで働く小西圭さん(28歳・仮名)もホワイトデーでしくじってしまった1人。小西さんはその年、なんと8個もバレンタインチョコをもらったというからすごい。
「同じショップの子と、同じ会社の子で計8個。自分でも俺って結構モテるのかなぁ?と思ってしまいました」
彼女がいなかった小西さんは「これをキッカケに彼女ができるかも」と浮かれていたようだ。
ところが、8人ともホワイトデーにお返しをあげた途端に塩対応。いったい何があったんだろうか?
「じつはその前の年にガチ恋していた同じショップの子にバレンタインをもらって、あまりにうれしくて、彼女がインスタグラムで欲しいと書き込みしていたブランドの限定グロスをあげたんです。もらったのは1000円いかないくらいだけど、頑張って7000円のものを返したんです。どうやらそれを知っていたみたいで、俺にチョコをあげたら“お返しに期待できる”という魂胆だったみたいです」
◆たんなる“お返し狙い”でマジ凹み
小西さんが8人に返したのは1個1000円のキャンディだったようで「デパコスもらえると思っていたんなら、そりゃ凹みますね」と笑う。
「モテたのかと浮かれていたら、ただのお返し狙いで凹みました。いい気になって飲みとか誘わなくてよかったです」
小西さんは最後に苦言を呈した。
「ちょっとお返しにがっつきすぎなのには引きましたね。しかも、好きだった子も口が軽いというか『小西にチョコあげると、お返しがすごいよ〜!』とか言ってるってことですよね? 引くわ〜。逆に僕も8人のがっつきを男性陣に共有したので、印象はあまり良くないはず。小さな仕返しです」
小西さんも丸山さん同様「せめて社内ではバレンタイン禁止にしてほしい」と言い、「そもそも義理チョコの存在が不要」とまで憤っていた。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X(旧Twitter):@sally_y0720
◆職場で事前に「チョコいらないから」
今年もらったバレンタインチョコはゼロ。お返しの心配をしなくていいはずの丸山雄平さん(34歳・仮名)だが、「今年は不本意でした」と話す。
「僕の所属部署は男性よりも女性社員が多くて、15人もいるんです。毎年毎年、女性でカンパしあって『皆さんでどうぞ〜』という義理チョコをくれます」
しかし、そのチョコ以外にも個人的に渡してくれる女性もいた。
「カンパチョコのお返しも男性陣でお金を出し合って買うカンパクッキーなのでぜんぜん良いんですが、個人的にもらうと、どうしても少し高いのを返さなきゃいけないムードありませんか?」
確かにホワイトデーはバレンタインよりも高いものを……という決まりはないが、やはりお返しの方が高額なイメージはある。
「お返し目当てなのがバッレバレ(笑)。だから、僕は先に『個人的にチョコいらないから』って言っておきました」
◆女性社員からすると「勘違い野郎」
実際にバレンタインにカンパチョコ以外はもらうこともなく「今年は無駄な出費が抑えられた」と安堵していた丸山さんだったが、たまたま通りがかった給湯室で思わぬ話を聞いてしまう。
「同じ部署の20代の子3人が話してたんですが、僕の名前が出たっぽいので黙って聞いてたんです。そうしたら『丸山さん、ないよね』『ああ、“僕はチョコいらないよ”ってやつね』『別にお前のことが好きなわけじゃないのに』『なに勘違いしてるんだろう?』と悪口オンパレードです。
ただお返しが面倒だから断っただけなのに、すごい解釈されてて驚きました。最終的には『自分だけもらえないとキツいから先に断ったのかな? モテないやつの強がりか……』とまで言われていましたから」
丸山さんは彼女たちにバレぬように立ち去ったそうだ。この話にショックを受けて、帰宅してから奥さんに愚痴を言ったそうだが、返ってきた言葉に驚いた。
「嫁は『それ、あんたがおかしいよ!』と笑うのです。『モテているわけでもないのに、チョコをいらないなんて何様だよ!』と。本当にそういうつもりじゃなかったのに……」
丸山さんは「早く社内で、いや部署だけでもバレンタインを廃止してほしい」と真顔だった。
◆8人から義理チョコをもらった男性
アパレルショップで働く小西圭さん(28歳・仮名)もホワイトデーでしくじってしまった1人。小西さんはその年、なんと8個もバレンタインチョコをもらったというからすごい。
「同じショップの子と、同じ会社の子で計8個。自分でも俺って結構モテるのかなぁ?と思ってしまいました」
彼女がいなかった小西さんは「これをキッカケに彼女ができるかも」と浮かれていたようだ。
ところが、8人ともホワイトデーにお返しをあげた途端に塩対応。いったい何があったんだろうか?
「じつはその前の年にガチ恋していた同じショップの子にバレンタインをもらって、あまりにうれしくて、彼女がインスタグラムで欲しいと書き込みしていたブランドの限定グロスをあげたんです。もらったのは1000円いかないくらいだけど、頑張って7000円のものを返したんです。どうやらそれを知っていたみたいで、俺にチョコをあげたら“お返しに期待できる”という魂胆だったみたいです」
◆たんなる“お返し狙い”でマジ凹み
小西さんが8人に返したのは1個1000円のキャンディだったようで「デパコスもらえると思っていたんなら、そりゃ凹みますね」と笑う。
「モテたのかと浮かれていたら、ただのお返し狙いで凹みました。いい気になって飲みとか誘わなくてよかったです」
小西さんは最後に苦言を呈した。
「ちょっとお返しにがっつきすぎなのには引きましたね。しかも、好きだった子も口が軽いというか『小西にチョコあげると、お返しがすごいよ〜!』とか言ってるってことですよね? 引くわ〜。逆に僕も8人のがっつきを男性陣に共有したので、印象はあまり良くないはず。小さな仕返しです」
小西さんも丸山さん同様「せめて社内ではバレンタイン禁止にしてほしい」と言い、「そもそも義理チョコの存在が不要」とまで憤っていた。
<取材・文/吉沢さりぃ>
【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。『bizSPA!フレッシュ』『BLOGOS』などでも執筆。X(旧Twitter):@sally_y0720