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元ガールズ女王が「ビッグレースの予想を的中させるコツ」を解説。‟大穴をあける期待ができる選手”の特徴

日刊SPA! 2024年3月24日 8時20分

 ガールズケイリンの人気筆頭格として、1つの時代を牽引してきた高木真備さんに、競輪にまつわる話を語ってもらう連載企画。高木さんは2021年の「ガールズケイリングランプリ」で見事に優勝。年間賞金女王の称号を獲得し、「やり切った!」という気持ちで選手を引退。現在は保護犬・保護猫活動、および競輪番組での解説者などの活動を行っている。
◆ガールズケイリン「ビッグレース」の予想のコツ

 3月24日(日)に、ガールズケイリンでは今年初となるビッグレース「ガールズケイリンコレクション」が開催される。2023年度よりレース体系が大幅に変更したことにより、今回で最後の開催となるガールズコレクション。最後の勝者は誰になるのかと注目が集まっている。

 現役生活8年間で主なビッグレースに20回も出場している高木さんに、今回はビッグレースにまつわる話を伺った。2015年に出場したオールスター競輪で、22万車券の大穴をあける立役者となった高木さんが話す「ビッグレースで大穴をあける期待ができる選手の特徴」は必見だ。

◆ビックレースで勝ち切る選手の特徴

 まずは「通常開催との違い」について。ビッグレースは通常の開催と比べて実力差があまりなく、戦う選手全員が1着になる可能性がある。実力者6人と戦うレースの前は、どういったことを意識していたのだろうか。

「出場する選手がビッグレースになるとどう変わるのかは意識していました。予選での戦い方、決勝での戦い方、ビッグレースでの戦い方はそれぞれ違うので、過去のレースでどういった戦い方をしているのかはチェックしましたね。車券を買う方もそういったことを意識して、出場する選手の過去のレースを分析してみたら面白いと思います」

 また、ビッグレースは全員が強いからこそ“一瞬の迷い”が命取りになるとのこと。迷ってしまうかどうかは「その選手の自信によって変わるかもしれません」と高木さんは話した。

「ビッグレースの場合は全員が強い選手なので、ちょっとタイミングを失敗しただけで負けてしまう可能性が高まってしまいます。だからこそ、私自身も余裕がないときは『仕掛けが早かったら抜かれてしまうんじゃないかな』とか、『かといって構えすぎたら捲りきれないかも……』と考えすぎてしまい、マイナス思考になってしまうこともありました。でも自分の調子に余裕があるときは、迷う必要がないというか、『今回は絶対にこれでいける』って思うことができたんです。だから、直近のレースで自信を持って走ることができているかどうかも、予想するうえでは参考になると思います」

◆「無欲の先行選手」に注目

 ビッグレースにおける一瞬の迷いは、先行もまくりもできるオールラウンダータイプの選手に起きてしまうことが多いようだ。ただ、逆に戦法を一つに絞っている選手は迷ってしまう可能性が低くなる。

 高木さんは以前、ビッグレースで先行することを決め打ちして挑んだことがあったようだ。

「2015年に初めて出場させていただいたオールスター競輪では、先行することを目標にしていました。オールスターはファンの皆さんの投票で出場者が決まるので、当時通常開催でも優勝できなかった私になぜ投票してくださったのかを考えてみて、私がレースでやるべきことは先行することだと思ったんです。もちろん逃げ切りを目標にしていましたが、まずは先行することだけを考えてレースに挑みました」

◆「3連単22万車券」の立役者に!

 その時のレースは、先行選手が有利といわれている33バンクの松戸競輪場だったこと、そして他の選手にマークされていなかったこともあって、先行で挑んだ高木さんが大健闘をみせた。

「私はスタートをとって先行したのですが、結果的にまくりに構えた選手が不発になり、最後番手に入っていた選手に差されてしまいましたが、当時の私としては大健闘といえる2着になることができたんです。あれこそ細かいこと何も考えず、ただ先行することを目標にして上手くいったパターンだと思うので、ビッグレースでは開き直って先行する選手が思わぬ大穴をあけるかもしれないということも頭に入れておいた方がいいと思います」

 そのレースの3連単払い戻し金額は228,210円。2車単でも払い戻し2万円を超え、高木さんは大穴をあける立役者となった。

 逃げ切りを目指しての先行であるため、“無欲の”というわけではないが、先行することを目標にしている選手が思わぬ高配当を演出するかもしれない。今回のガールズコレクションでは、わかりやすい先行選手はいないが、そんななかでどの選手が先行をするのだろうか。選手コメントや直近の走りを分析してみれば、なにかヒントが隠されているはずだ。

取材・文/セールス森田

【セールス森田】
Web編集者兼ライター。フリーライター・動画編集者を経て、現在は日刊SPA!編集・インタビュー記事の執筆を中心に活動中。全国各地の取材に出向くフットワークの軽さがセールスポイント

―[高木真備のガールズケイリントーク]―

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