歌手のaiko(48)が代表取締役を務める芸能事務所「buddy go」に約1億円の損害を与えたとして、会社法違反(特別背任)の罪に問われた元取締役、千葉篤史被告(58)の第2回公判が18日、東京地裁で開かれた。aikoが出廷し「(被告に)洗脳されていた。逆らえば音楽制作が止まってしまう恐怖があった」と証言した。
千葉被告は、ツアーグッズを本来より高い代金で知人側から仕入れたとして起訴された。検察側によると、水増し分を自分の口座に入金し、ブランド品の購入などに充てたとされるが、無罪を主張している。
aikoは、ついたてで遮蔽(しゃへい)された形で証言した。レコード会社の担当者だった千葉被告とデビューの頃に知り合い、助言に従いながら活動をしてきたといい「支配下にあった」と話した。
千葉被告に「経営が苦しい」と言われ、計4億6000万円を会社に貸したといい「ライブは毎度満席なのに何でだろうとは思ったが、会社の収支は一切教えてもらえなかった」と振り返った。
尋問は約2時間半に及んだ。閉廷後、SNSに「みなさんいろいろ心配させてもてごめんね」と投稿した。