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アレックス・ラミレス氏が初代監督を務める「ジャパンブリーズ」とは 元楽天・安楽智大にも出場オファー

東スポWEB 2024年10月23日 11時1分

前DeNA監督のアレックス・ラミレス氏(50)が激白した。来年2月の国際大会「カリビアンシリーズ」に初参戦する日本チーム「ジャパンブリーズ」のCEO兼初代監督に就任。独占インタビューに応じ、パワハラ騒動からメキシコリーグで復活した元NPB選手に、参戦オファー中であることを打ち明けた。

【アレックス・ラミレス氏直撃インタビュー・前編】

――ジャパンブリーズ監督に就任した経緯は

ラミレス氏 私自身、ベネズエラで生まれ育ち「カリビアンシリーズ」は身近な存在だった。出場する選手の8割ぐらいがメジャーリーガーというハイレベル。この大会にアジアのチームが出場するのは初めてだし、オファーがあった時には非常にユニークで、いいチャンスになると思った。

――選手の構成は

ラミレス氏 NPBを戦力外となったり、BCリーグのカテゴリーで頑張っている選手らにセカンドチャンスを与えられる機会をつくってあげられれば。近い将来、NPBとジャパンブリーズとの協力関係を築ければいいと思う。

――ジャパンブリーズに元プロ野球選手は

ラミレス氏 今、言える範囲では元DeNAの乙坂智と大橋武尊、社会人「ホンダ」の4番を務めた佐藤竜彦ら。今後、仮に日本でドラフト指名されたり、MLBチームとの契約が決まれば、ジャパンブリーズとの契約は解消し、そちらを優先してもらう。それは選手だけじゃなく、コーチについてもプロからオファーがくれば快く送り出したい。ジャパンブリーズは〝ショーケース〟の役目を果たしたい。

――乙坂、大橋以外の元プロ野球選手は

ラミレス氏 今、プロ野球のドラフト会議を直前に控えているので、それが終わってから本格的に動く。ドラフトから漏れた選手にチャンスを与えたい。同時にNPBに所属していた選手が戦力外になる時期なので、現役を続けたい選手たちにも声をかけたい。

――同僚へのパワハラ行為が問題視され、楽天を自由契約となった安楽智大投手(27)が今季からメキシカンリーグのメキシコシティへ移籍。リーグ優勝の胴上げ投手となったが…

ラミレス氏 実はもうオファーした。本人からはちょっと考えたいという返事があった。これからMLBチームなどから声がかかる可能性もあるので保留状態。今後、本人からやりたいと連絡が入ればウエルカムだよ。

――問題を起こした選手にも手を差し伸べる

ラミレス氏 もちろん。彼が楽天球団内でトラブルを起こしたことは承知しているが、実際、彼はメキシコでプレーしチームの勝利に大貢献した。彼に限らず過去にいろいろあった選手でも、野球の才能とその部分は別もの。才能があって次のチャンスをつかみたいと思う選手には、チャンスを与えられるチームでありたい。

――安楽に期待するプレーとは

ラミレス氏 安楽はメキシコでクローザーとして活躍した。投手として非常に成績もいいし、チームは優勝まで遂げた。監督としてほしい選手であることには間違いない。

――カリビアンリーグでの目標は

ラミレス氏 もちろん、出るからには優勝。レベルが高いのは承知の上だし、勝つために戦いたい。パワーは劣るかもしれないが、その代わりにスピードだったり、塁に出てかき回すことができるスモールベースボールの利点を生かしたい。野球は何が起こるか分からない。

【カリビアン・シリーズ】中南米各国・地域のウインターリーグを勝ち上がったチーム同士が、ラテンアメリカチャンピオンの座をかけて争う国際大会。毎年2月に行われ、1949年2月から始まった。2025年大会は1月31日(日本時間2月1日)から2月7日(同2月8日)まで行われ、開催地であるホスト国のメキシコ、ドミニカ共和国、ベネズエラ、プエルトリコが参加予定となっており、日本チームとしては初参戦となる「ジャパンブリーズ」のエントリーも決定済み。

☆アレックス・ラミレス 1974年10月3日生まれ。ベネズエラ出身。右投げ右打ち。98年にインディアンス(現ガーディアンズ)でメジャーデビュー。パイレーツを経て2001年にヤクルト入り。08年に巨人へ移籍し、12年からDeNAでプレー。本塁打王に2回、打点王に4回輝くなど数多くのタイトルを獲得。13年にはNPB通算2000安打を達成し、外国人選手初の名球会入り。14年に群馬ダイヤモンドぺガサスへ入団し、同年限りで現役引退。DeNA監督として20年まで5年間指揮を執り、17年には3位からCSを突破してチームを19年ぶりの日本シリーズ進出へ導く。19年に日本国籍取得。23年には中南米出身選手として初の日本野球殿堂入り。24年から現職。

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