2022年にOpen AI社からChatGPTが発表されて以来、わずか2年で生成AIは驚くほどの進化を遂げた。例えば、実際の人物のような画像を生成したり、作曲や動画制作までお手の物だ。簡単なゲームであればすぐにコードが生成され、遊ぶことができる。そこで生成AIに「オセロ風ゲームを作って」とお願いしたら作ってくれるのか試してみた。
オセロ風ゲームを作るために使った生成AIはGoogle社の「Gemini 1.5 Pro」が。AIにおこなった指示は「Pythonで動くオセロ風ゲームのコードを書いてください」というもの。
GoogleのColaboratoryを新規で開き、指示された通りにスクリプトエディタを動作させてコードを実行すると、見事にオセロ風の画面が生成された。このコードを実行すると人間同士でオセロ風ゲームを楽しむことができる。操作に慣れてしまえば、ほんの数分で制作完了する。
ゲーム制作の素人でもオセロ風ゲームが作れるのだから、プロがAIを活用すればもっと高度なゲームが作れるのではないだろうか。実際にValve社が提供しているゲームやストリーミングビデオなどをダウンロードできるプラットフォーム「Steam」では、すでに1000以上のゲームが生成AIによって制作されたものだ。
このあとも筆者は、Geminiに対して「テトリス風ゲームを作ってください」といった命令文を出し、さまざまなゲームのコードを生成させてみた。コードを実行させようとするとエラーが生じることもあったが、エラーの内容をGeminiに確認すると対処方法を教えてくれるので、プログラミングの勉強にもなる。
20年近く前にプログラマーとして働いていた筆者からすると、こんなに簡単に動くコードが生成されるとは驚きだ。間違いなく生成AIがプログラミングの世界を変えたといっていいだろう。もしも現役プログラマーだった当時、筆者が同じようにオセロ風ゲームを作れといわれていたら、環境設定からなにやらで1日以上の時間をかけることが予想される。
世間を騒がせた名作ゲームが実は生成AIによって作られていたなんて時代は、もうすぐそこまで迫っているのかもしれない。
(よろず〜ニュース特約ライター・夢書房)