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圧倒的なドラッグ首位連合が誕生? イオンがツルハの株式取得へ

財界オンライン 2024年2月15日 15時0分

スーパーやコンビニとの垣根が無くなりつつある中で

 イオンがドラッグストア業界の再編に乗り出した――。

 イオンは北海道が地盤のドラッグストア・ツルハホールディングスの株式取得について、香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」との間で独占交渉に入った。イオンは傘下にウエルシアホールディングスがあり、仮にツルハがイオンの傘下に入れば、合計売上高約2兆円の巨大ドラッグストア連合が誕生することになる。

 ツルハにとって、イオンはすでに同社の発行済み株式の13%超を握る筆頭株主。オアシスもほぼ同等の株式を取得しており、「ツルハ株を取得することが、ツルハとの資本業務提携に基づく関係の維持・強化につながることになる」(イオン)。

 イオンにとって、営業利益ベースでヘルス&ウエルネス事業はディベロッパー事業に次ぐ第2の〝稼ぎ頭〟。それだけに、2社連合が誕生すれば、圧倒的なバイイングパワーを取得することで、効率的なサプライチェーン(供給網)の構築や物流の効率化、新たな独自商品の開発などが期待される。

 ウエルシアの23年2月期の売上高は1兆1442億円。ツルハの売上高(23年5月期)は9700億円。マツキヨココカラ&カンパニーは9512億円(23年3月期)で、ウエルシアとツルハが連携すれば、圧倒的な首位グループが誕生する。

 日本チェーンドラッグストア協会の調査によると、2022年の日本のドラッグストア市場は前年比2%増の8兆7134億円。小売業としてスーパー、コンビニに次ぐナンバー3の地位を確立。医薬品や化粧品だけでなく、家庭用品や食料品などの商品を幅広く取り揃え、今後もコンビニや食品スーパーと激しくシェアを争うのは必至だ。

 あるアナリストは「国内市場は人口減少・少子高齢化で今後大きな成長は望めない。スーパーやコンビニとの垣根も無くなりつつあり、今後は整理・淘汰を含めた業界再編が活発化するのではないか」と指摘。

 国内コンビニはほぼ大手3社に集約されたが、ドラッグストア業界は各地に有力企業が残る群雄割拠。今後はドラッグストア業界の再編が進みそうだ。

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