夏にも日朝会談か!? ささやかれる「密約」の存在… 米朝会談、トランプ氏も北の罠にはまった?

夕刊フジ / 2018年6月14日 17時6分

 ドナルド・トランプ米大統領と、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が12日、史上初の米朝首脳会談を行い、共同声明に署名したことに、世界の評価が分かれている。声明では、米国が北朝鮮体制の「安全の保証」を提供し、正恩氏が「朝鮮半島の完全非核化」を約束しているが、具体的な核廃棄スケジュールは盛り込まれなかったのだ。北朝鮮はこれまで「裏切りの歴史」を続けてきた。トランプ氏も罠にはまったのか。ささやかれる「米朝密約」の存在。日本人拉致問題を解決するため、今夏にも日朝首脳会談が開かれるとの見方もある。

 「(正恩氏は)朝鮮半島の完全な非核化に合意してくれた。できるだけすみやかにこの合意を実施しようと決めた。彼もそれを望んでいる。北朝鮮は、すでに大きなミサイルエンジンの工場を解体しようとしている。(共同声明の)文書には書いていないが、合意した」

 トランプ氏は12日午後、米朝首脳会談後の記者会見でこう述べ、会談の成果を誇った。

 会見では、米韓合同軍事演習を将来的に中止する意向も表明し、正恩氏を「適切な時期にホワイトハウスに招きたい」とも語った。トランプ氏は会談で拉致問題を提起し、対北制裁を維持することも明言したが、共同声明に「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」の表現がないなど、北朝鮮を利する内容になった印象は否めない。

 このため、「完全な(朝鮮半島の)非核化について、正恩氏がトランプ氏に確約したことは極めて重たい」(安倍晋三首相)、「米朝の首脳が会談した事実が前向きだ」(セルゲイ・ラブロフ露外相)と会談を評価する向きがある一方、「(非核化をめぐり)何の詳細も示されていない」(米ウォールストリート・ジャーナル紙)、「(トランプ氏が米韓演習中止に言及したのは)大幅な譲歩」(米CNN)などと懐疑的な見方も多い。

 現に、官邸周辺は「トランプ氏は一見、強面のビジネスマンだが、中身は素直な好人物。相手を嫌っていても、実際に会うと仲良くなってしまう。中国の習近平国家主席も当初は警戒していたが、米南部フロリダ州の別荘『マールアラーゴ』で会ったら、『習主席は大した人物だ』に変わった。正恩氏は下手に出て懐に飛び込み、トランプ氏をうまく丸め込んだのではないか」と不安を隠さなかった。

 そもそも、北朝鮮の約束は信用できない。

 1994年の「米朝枠組み合意」では、北朝鮮の核開発凍結の見返りとして、国際社会による軽水炉の建設や年間50万トンの重油提供が盛り込まれた。だが、北朝鮮は核開発を続け、枠組み合意は崩壊した。

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