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英銀、「合意なき離脱」を再び視野に コロナ危機による交渉難航で

ロイター / 2020年5月1日 11時37分

 4月30日、英国の銀行は、英国が欧州連合(EU)から合意のないまま離脱する事態を再び視野に入れ、対応策を検討している。2018年12月、ロンドンで撮影(2020年 ロイター/Simon Dawson)

[ロンドン 30日 ロイター] - 英国の銀行は、英国が欧州連合(EU)から合意のないまま離脱する事態を再び視野に入れ、対応策を検討している。新型コロナウイルスの世界的流行でEUとの交渉は基本的な部分で溝が深まり、移行期間が終わる12月末までにEUと合意に至ることはないとの懸念が強まっているためだ。

英国は1月にEUを離脱したが、今年末までは移行期間となっており、銀行など金融機関はEU向けのサービスを継続している。

しかし英国が合意なき離脱を回避するためにEUと交渉できる期間はあと数カ月しか残されていない。英国は移行期間の延長を望む場合、6月末までにEUに要請する必要がある。

金融街シティー・オブ・ロンドンの行政責任者、キャスリーン・マクギネス氏は「ブレグジット(英のEU離脱)は課題山積だ。誰もがこの問題について話題にし、合意まで残された期間が非常に短いことを強く意識している」と述べた。金融業界の団体はこの数日に会合を持ち、合意なき離脱への準備について協議したという。

マクギネス氏は「今のところ誰も移行期間の延長を見込んでいないが、スケジュールは非常に厳しい。合意なき離脱問題に対するさまざまな解決策についての対応策を再び検討している」と述べた。

大手銀行の関係者も「通商交渉は円滑に進んでおらず、合意なき離脱の可能性を再び想定せざるを得ない」と述べた。

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