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米FRB、低金利維持の指針明示を検討=FOMC議事要旨

ロイター / 2020年7月2日 7時26分

7月1日、米連邦準備理事会(FRB)が公表した6月9─10日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、新型コロナウイルス感染拡大に起因する景気後退(リセッション)からの回復に向け、FRBがあらゆる手段を行使することに広範な合意があったことが分かった。 写真は5月1日、ワシントンのFRB(2020年 ロイター/Kevin Lamarque)

[ワシントン 1日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が1日に公表した6月9─10日の連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨で、新型コロナウイルス感染拡大を受けた景気後退(リセッション)からの回復を支援するため、一定の条件が満たされるまで低金利を維持すると明示する案が検討されていることが分かった。

議事要旨によると、当局者は、金利決定方針を特定の経済指標などに関連付ける案に「総じて支持」を示し、インフレ率が目標の2%に達するか、もしくは小幅に上回るまで低金利を維持すると約束する案を「多く」の参加者が支持した。

数人の参加者は金利変更を失業率と結び付けることを支持し、別の数人は将来の特定の時期まで緩和政策を維持すると表明する案を支持した。

2人の参加者は金融安定のリスクを理由に、こうした政策に伴う危険性を警告したものの、当局者らは総じて「経済の軌道に関するより多くの情報が入手可能になるに伴い」、金利と債券購入の双方についてより明示的なフォワードガイダンスを示すことを支持したという。

一方、イールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)など他の手段への支持は比較的少なく、多くの疑問が出された。

議事要旨では、景気回復に向けてFRBがあらゆる手段を行使することに広範な合意があったことも分かった。

FRBは同FOMCで、フェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0─0.25%に据え置くと同時に、異例の経済支援を継続すると改めて表明。少なくとも2022年まで金利をゼロ近辺に維持するとの見通しも示した。[nL4N2DN3OO][nL4N2DN3PS]

議事要旨は「経済がこのところの状況に耐え、FRBが担う最大雇用と物価安定を巡る目標達成に向けた軌道に乗っていると確信を持てるまで、(FF金利の)誘導目標はこの水準に維持されるとの予想が示された」とした。

<見通しは不透明>

FRBは繰り返し、米経済の先行き不透明感は根強く、景気回復は新型コロナが制御されることにかかっていると主張してきた。新型コロナによる米国の死者数は12万7000人を超えている。

FOMCの開催以降、米国では感染件数が急増しており、複数の政策当局者はここ数週間見られた初期段階の経済回復は既に危機にさらされている可能性があると指摘している。感染が多い州は経済再開の動きを停止するか、逆戻りさせている。

米経済は2月に景気後退(リセッション)入りした。封鎖措置の緩和とともに経済活動は再開したものの、国内総生産(GDP)や雇用は依然として危機前の水準を大幅に下回っている。6月の第1週に失業保険手当を受けていた人は労働力人口の約5分の1に当たる3000万人超だった。

FOMCでは異例の経済支援を何年も続けることを示唆。政策当局者は2020年に米経済が6.5%縮小し、年末時点の失業率が9.3%となるとの見通しを示した。

FRBは利下げのほか、企業や個人の信用の流れが滞らないために何兆ドルもの資金を注入してきた。

ロイターと調査会社イプソスが1日に公表した世論調査によると、新型コロナに対する不安は1カ月超ぶりの水準まで高まっている。米国では前日、新規感染者数が過去最大に上った。

*内容を追加しました。

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