トヨタがアフリカに小型車投入、スズキからのOEM協業第1弾
ロイター / 2020年9月1日 16時7分
[東京 1日 ロイター] - トヨタ自動車<7203.T>は、スズキ<7269.T>からインド製小型乗用車「バレーノ」のOEM(相手先ブランド生産)による供給を受け、トヨタブランドの「スターレット」として9月中旬からアフリカで販売を始める。トヨタのアフリカでの営業業務を昨年1月に全面移管された豊田通商<8015.T>が1日発表した。南アフリカを⽪切りに、アフリカ47カ国に順次、販売を広げる。
トヨタとスズキは昨年3月、新たな協業を具体的に検討することで合意。トヨタの電動化技術、スズキの小型車技術と強みを持ち寄り、両社で世界的に競争力を高めるのが協業の狙いで、今回のスズキからトヨタへのOEM供給はその一環。トヨタがアフリカに投入するスズキのインド製小型車は「ビターラブレッツァ」「シアズ」「エルティガ」も挙がっており、バレーノはアフリカへのOEM車の協業第1弾となる。
アフリカにおけるトヨタ車販売は現状、政府の公用車や商用車として使われる「ハイラックス」や「ランドクルーザー」などの大型車が中心で、個人向けは手薄だった。低価格の小型車の開発や生産に強いスズキからのOEM車でトヨタは個人向け販売を強化する。
アフリカの小型車市場は独フォルクスワーゲン
近年のアフリカの新車市場は約130万台。政府や企業向けの販売比率が高く、全体の70%で約90万台を占める。一方、個人向けは全体の30%で約40万台。新車市場よりも中古車市場が大きく、豊田通商の調べでは、中古車市場は約300万―400万台と新車市場の約4倍に上る。
豊田通商では、アフリカの新車市場は今後の経済発展や人口増加を背景に将来200万台規模に成長すると予測。成長をけん引するのが中間所得者層の拡大、小型車を中心とする個人需要で、個人向けは現状の40万台から今後は約80万台と、全体の40%まで増え、中古車のユーザーも新車に移るとみている。
*内容を追加します。
(白木真紀)
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