ユーロ圏8月CPI速報値、前年比-0.2% ECB対応圧力高まる
ロイター / 2020年9月2日 2時1分
[ブリュッセル/フランクフルト 1日 ロイター] - 欧州連合(EU)統計局が発表したユーロ圏の8月の消費者物価指数(HICP)速報値は前年同月比0.2%低下した。ロイターがまとめた市場予想は0.2%上昇だった。エネルギー価格が急落した。
前年比での低下は2016年5月(0.1%低下)以来。前月比では0.4%低下した。
欧州中央銀行(ECB)は中期的なインフレ目標を「2%を下回るが2%に近い水準」としているが、これを大幅に下回っていることでECBが物価押し上げに向け一段の措置を講じる必要性に迫られる可能性が高まった。
8月はエネルギー価格が前年比で7.8%低下。7月は8.4%の低下だった。非工業品も0.1%低下。7月は1.6%上昇だった。
エネルギーと未加工食品を除くコア指数は前月比0.4%低下、前年比0.6%上昇。前月の1.3%上昇から鈍化した。ロイターがまとめた市場予想は前年比1.1%上昇だった。
市場関係者が注目するエネルギー、未加工食品、アルコール、たばこを除く指数は、前月比0.5%低下した。前年比では0.4%上昇と、前月の1.2%上昇から鈍化し、アナリスト予想の半分の伸びだった。
同時に発表になった7月のユーロ圏の失業率は7.9%で、ロイターがまとめた市場予想の8.0%を下回った。6月は7.7%だった。
ピクテット・ウェルス・マネジメントのストラテジスト、フレデリック・デュクロゼ氏は「向こう数四半期は危機で引き起こされたディスインフレの影響から逃れられない」とし、「ECBは最終的にパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)を拡充するとの見方を変えていない。12月に5000億ユーロの拡充が決定されるとみている」と述べた。
ECBが9月10日に開く理事会では大きな政策決定は予想されていないが、年内には追加刺激策が決定されるみられている。
*内容を追加しました。
この記事に関連するニュース
-
ユーロ圏物価が2.4%上昇 4月、伸び率は横ばい
共同通信 / 2024年4月30日 19時15分
-
ユーロ圏インフレ率、4月速報2.4%で横ばい コア鈍化
ロイター / 2024年4月30日 18時54分
-
独CPI、4月は2.4%上昇に加速 コア・サービス部門は伸び鈍化
ロイター / 2024年4月30日 1時44分
-
ユーロ圏3月HICP改定値、前年比2.4%に鈍化 6月利下げ後押し
ロイター / 2024年4月17日 18時54分
-
ECB、金利据え置き 声明で利下げ示唆
ロイター / 2024年4月12日 3時15分
ランキング
-
1いきなり!ステーキが、名物「オーダーカット」を廃止していた! ピークから5年、経営再建の現在を探る
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年5月6日 6時30分
-
2円高でも日本株が急落しない理由。トヨタどうなる、決算発表ラッシュで底堅い!?
トウシル / 2024年5月7日 13時40分
-
3「ブラザー工業のTOB案」にローランドDGが大反論 DG常務「傘下に入ると営業利益が50億円下押し」
東洋経済オンライン / 2024年5月7日 10時0分
-
4「ようやく再出発」ダイハツ本社工場で生産再開 国内の全工場が稼働に 停止から約4か月半…従業員「やっぱり長かった」
MBSニュース / 2024年5月7日 9時20分
-
5思わずクリック「フィッシング詐欺」メールの巧妙 専門家も見極め困難、2要素認証と「意識」が大切
東洋経済オンライン / 2024年5月7日 8時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください