午前の日経平均は小反落、方向感欠く展開 半導体株安が重し
ロイター / 2023年12月1日 12時20分
12月1日、午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比25円18銭安の3万3461円71銭と、小幅に反落して取引を終えた。写真は都内にある東京証券取引所で2020年10月撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
Hiroko Hamada
[東京 1日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比25円18銭安の3万3461円71銭と、小幅に反落して取引を終えた。前日の米市場で米金利が上昇したことやフィラデルフィア半導体指数(SOX指数)の低下が重しとなり、半導体などハイテク銘柄の一角が軟調に推移した。ただ、下げ幅は限定的で値動きは乏しく、方向感のない展開が続いた。
日経平均は前営業日比50円高と小高くスタートしたが、寄り付き後はすぐに小幅安に転じるなど、弱含みとなった。指数寄与度の大きい半導体関連株や電子部品などハイテク銘柄が軟調で指数を押し下げた。もっとも、下げ幅がどんどん広がる動きにはならず、底堅さは維持した。個別材料を手掛かりにした物色がみられたほか、為替の円高進行が一服したことから、自動車株がしっかりだった。
市場では「日経平均は3万3500円近辺で日柄調整をしている段階で、上値が重い」(いちよし証券の投資情報部・銘柄情報課課長、及川敬司氏)との受け止めが聞かれる。大きな手掛かり材料に乏しいことから、日本株はボックス圏での値動きが続きやすいとの意見もあった。
一方、「米国の金融政策をめぐっては、来年の利下げ期待が醸成されているのは間違いない」(及川氏)との見方が出ている。目先は米金利低下によるグロース(成長)株買いの流れが日経平均を押し上げるとみられており、年末に向けて3万4000円トライの可能性も指摘されている。
TOPIXは0.35%高の2383.29ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆7317億5600万円だった。東証33業種では、卸売、倉庫・運輸関連、建設など25業種が値上がり。精密機器、電気機器、情報・通信など7業種は値上がりで、空運は変わらずだった。
個別では、セブン&アイ・ホールディングスが5.4%高となった。同社は前日、豪州でコンビニエンスストア「セブン─イレブン」を運営するコンビニエンス・グループホールディングスを買収すると発表したほか、自社株買いや株式分割を公表し、手掛かり材料となった。
指数寄与度の大きいファーストリテイリングは0.6%安。東京エレクトロン、アドバンテストはそれぞれ0.6%安と軟調で、この3銘柄で日経平均を48円ほど押し下げた。
東証プライム市場の騰落数は、値上がりが924銘柄(55%)、値下がりは678銘柄(40%)、変わらずは56銘柄(3%)だった。
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