中国は対ロ圧力強化を、ウクライナ和平巡りゼレンスキー氏
ロイター / 2024年8月1日 9時1分
7月31日、ウクライナのゼレンスキー大統領(写真)はロシアとの戦争を巡り中国が和平の仲介役となることは求めておらず、ロシアに戦争を終わらせるよう圧力を強めることを望んでいると述べた。写真は2023年4月、キーウで中国の王毅外相と電話会談するゼレンスキー氏。ウクライナ大統領府提供(2024年 ロイター)
[31日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は31日、ロシアとの戦争を巡り中国が和平の仲介役となることは求めておらず、ロシアに戦争を終わらせるよう圧力を強めることを望んでいると述べた。
フランスメディアの取材に応じたゼレンスキー氏は、ウクライナはソ連から独立を宣言した1991年時の国境線の回復を求めているが、条件が整えば、ロシア軍が全面的に撤退する前にロシアと協議を開始することも検討する考えだとした。
「中国が望めば、ロシアに戦争を止めさせることができる」と指摘。米国や欧州連合(EU)が圧力をかけているように、「影響力のある国ほどロシアへの圧力を強めるべき」と強調した。
ロシア軍は現在、ウクライナ領土の20%弱を占領しており、2月に東部ドネツク州アブデーフカを制圧して以来、徐々に支配地域を広げている。
ゼレンスキー氏はロシア軍が支配地域を広げていることを認め、その理由としてウクライナ側の旅団の装備の遅れやロシアが自国軍の損失に気づかないふりをしていること、西側諸国がウクライナに供給した兵器に利用制限が設けられていることを挙げた。
「東部前線は全面的に困難な状況だ。ロシア軍は東部に全力を集中させている」とした。
ロシアのプーチン大統領は6月、和平案を交渉するにはウクライナがロシアによる東部・南部4州の併合を認めることが条件だと述べている。
ゼレンスキー氏は、領土放棄は選択肢にないと反発した。
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