中東の全面戦争警戒、国連安保理が外交努力訴え
ロイター / 2024年8月1日 11時5分
国連安全保障理事会は31日、イスラム組織ハマスの最高指導者ハニヤ氏とレバノンの親イラン武装組織ヒズボラの司令官が相次いで殺害されたことを受け、中東の紛争拡大回避へ外交努力の強化が必要だと訴えた。写真は7月31日、レバノンのサイダで撮影(2024年 ロイター/Alkis Konstantinidis)
Daphne Psaledakis David Brunnstrom
[31日 ロイター] - 国連安全保障理事会は31日、イスラム組織ハマスの最高指導者ハニヤ氏とレバノンの親イラン武装組織ヒズボラの司令官が相次いで殺害されたことを受け、中東の紛争拡大回避へ外交努力の強化が必要だと訴えた。
日本の志野光子国連次席大使は、全面戦争の瀬戸際にあると懸念を示し、そうした事態の回避に向け国際的な努力を求めた。
イランがハニヤ氏暗殺を「テロ行為」と呼び、中国、ロシア、アルジェリアなども非難した一方、米英仏はイランが地域の不安定化を招く勢力を支援していると指摘した。
中国の傅聡国連大使はパレスチナ自治区ガザの停戦を実現できていないことが緊張激化の原因だとし、大きな影響力を持つ国は停戦への取り組みを強化する必要があると訴えた。
米国のウッド国連次席大使はイランに影響力を持つ理事国に対し「イスラエルなどとの代理紛争を激化させないようイランに圧力をかけるべき」と述べた。
イランのイラバニ国連大使は同国が一貫して最大限の自制を保ってきたとしつつ、断固とした対応を取る権利があると表明。
イスラエルの代表は安保理に対し、イランによる地域のテロ支援を非難し、制裁を強化するよう求め、「イスラエルに危害を加える者には大きな力で対抗する」と述べた。
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