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米シェブロン、ヘス買収先延ばし 仲裁手続き長期化

ロイター / 2024年8月1日 14時7分

 7月31日、米石油大手シェブロンは昨年10月に発表した同業ヘスを530億ドルで買収する計画が新たに長期の先延ばしに直面していると発表した。2023年10月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

Gary McWilliams

[ヒューストン 31日 ロイター] - 米石油大手シェブロンは31日、昨年10月に発表した同業ヘスを530億ドルで買収する計画が新たに長期の先延ばしに直面していると発表した。ヘスの南米ガイアナでの石油生産コンソーシアム権益を巡り、競合他社との争いが決着していないためだ。

ヘス買収はシェブロンに過去20年以上なかった大型案件で、依然自信を示しているものの、計画は足踏み状態が続いている。

ガイアナのコンソーシアムでは、競合の米エクソン・モービルと中国国営の中国海洋石油(CNOOC)も権益を所有。シェブロンがヘスの権益確保で先行したことに反発している。ヘスの権益に関する優先交渉権は自分たち2社にあると主張し、パリの国際商業会議所(ICC)に仲裁を申し立てていた。

権益はエクソンが45%を持ち、コンソーシアムで主導的な立場にある。一方、シェブロンがヘス買収計画で手に入れる権益は30%。

こうした中、仲裁委員会を巡ってシェブロンが31日、審理が2025年5月まで行われない見通しだと発表した。広報担当者は声明で「審理の迅速化を求めていたが、仲裁人同士のスケジュールで調整が付かない」と述べた。

一方でエクソン広報は「あまりに重要な案件のため性急に進められない。全ての関連事実と状況を考慮する必要がある」と歓迎する意向を表明した。

ヘスは4月、投資家に向けて24年末までの仲裁完了を期待していると表明していた。だが、仲裁委員会の審理が来年5月まで行われない見通しとなったことで裁定は25年後半にずれ込む可能性が出てきた。

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