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豪小売売上高、8月は前月比0.7%増 予想上回る

ロイター / 2024年10月1日 11時50分

[シドニー 1日 ロイター] - オーストラリア統計局が1日発表した8月の小売売上高は、前月比0.7%増だった。暖かい天候で春の消費が前倒しされ、アナリスト予想の0.4%増を上回った。7月は0.1%増だった。

発表を受け、豪ドルは0.25%高の0.6930米ドルに上昇。1年半ぶり高値の0.6943米ドルに迫った。

前年比では3.1%増の365億豪ドル(253億米ドル)だった。

統計局の幹部は「今年は1910年以降で最も暖かな8月で、夏物衣料や酒類、ガーデニング用品、キャンプ用品など春の消費が前倒しされた」と指摘した。

8月のインフレ率は政府による電気料金の補助などで2.7%に鈍化し、オーストラリア準備銀行(中央銀行)の目標値である2─3%内となった。

ただ中銀は、7月に実施された大幅減税で実質所得がプラスに転じ、平均的な給与所得者の年間所得が1500豪ドル上乗せされたことから、消費が予想以上に伸びる可能性を警戒している。

オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアのマクロ経済予想責任者、ショーン・ラングケーキ氏は、9月の数字に何らかの影響があると予想している。

「所得税減税が個人消費を押し上げている兆候はある。小売売上高はここ2カ月間予想を上回っている」と指摘した。

ただ大手銀行のカード統計は、消費者が今のところ減税分を消費に回していないことを示唆している。コモンウェルス銀行は、消費者が減税分を住宅ローンの返済に充てていると指摘した。

中銀は年内の利下げを否定しているが、スワップ市場では12月の利下げの可能性は60%となっている。

高騰していた不動産市場も勢いを失い、9月の住宅価格の上昇率は前月比0.4%にとどまった。

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