米・カナダ、記録的熱波で死者増加 山火事の懸念も

　６月３０日　カナダ西部と米北西部で、記録的な熱波による死者が増加している。３０日までに熱波の峠は越えたものの、当局者は山火事の危険性や猛暑再来の可能性を警告している。写真は６月２９日、米オレゴン州ポートランドで撮影（２０２１年　ロイター/Sergio Olmos）

［バンクーバー／ポートランド　３０日　ロイター］ - カナダ西部と米北西部で、記録的な熱波による死者が増加している。３０日までに熱波の峠は越えたものの、当局者は山火事の危険性や猛暑再来の可能性を警告している。

米オレゴン州は、熱波に関連して６３人が死亡したと発表。このうち４５人はポートランドを含むマルトノマ郡で２５日以降に報告された。

カナダのブリティッシュコロンビア州では、５日間で少なくとも４８６人の突然死が報告された。州当局者によると、これは通常の３倍近い水準という。

カナダのトルドー首相は「このような異常気象が過去数年で一段と増加している。現実的に考えて、熱波はこれが最後ではないだろう」と述べた。

バイデン米大統領も、気候変動による熱波と干ばつの影響で山火事の発生数が今年、過去最高を更新する可能性がある中、備えが十分ではないと危機感を示した。

ブリティッシュコロンビア州中部のリットンは今週、国内の高温記録を３度更新し、２９日には４９．６度に達した。米ワシントン州でも、シアトルの東に位置するシェラン郡で２９日に４８度を記録した。

オレゴン州ポートランドの消防は、７月４日の独立記念日の花火を禁止すると発表した。