シリア反体制派が北部要衝の大部分制圧、政権側ロシアは攻撃実施
ロイター / 2024年12月1日 11時44分
シリア軍は30日、北部の要衝アレッポに押し寄せたイスラム主義の反体制派「シャーム解放機構(HTS、旧ヌスラ戦線)」が主導する大規模な攻撃で数十人の兵士が死亡したと発表した。写真は反体制派戦闘員。アレッポで撮影(2024年 ロイター/Mahmoud Hasano)
Suleiman Al-Khalidi
[アンマン 30日 ロイター] - シリア軍は30日、北部の要衝アレッポに押し寄せたイスラム主義の反体制派「シャーム解放機構(HTS、旧ヌスラ戦線)」が主導する大規模な攻撃で数十人の兵士が死亡したと発表した。
ロシアの通信社によると、同国の国防省はシリア軍を支援するため反体制派への攻撃を行ったと発表。ロシアはシリアのアサド政権を支援している。
シリア軍司令部は、反体制派がアレッポの大部分に侵入したと認めた。反体制派はアレッポの空港も掌握したとしている。
HTSは米国、ロシア、トルコなどの国によってテロリスト集団に指定されている。
米ホワイトハウス国家安全保障会議(NSC)は状況を注視しており、地域の関係国と連絡を取り合っていると説明した。
ショーン・サベット報道官は、シリアが政治的プロセスへの関与を拒否し、ロシアとイランに依存していることが「シリア北西部におけるアサド体制ラインの崩壊を含め、現在展開されている状況をつくり出した」とした上で、米国は「指定されたテロ組織」が主導する攻撃とは無関係であり、「緊張の緩和と、真剣かつ信頼できる政治的プロセス」を求めていると述べた。
かつて国内最大の都市だったアレッポは、ロシアに支援されたシリア軍が2016年に勝利して以来、アサド政権が掌握していた。
反体制派のアリ・ジュマア戦闘員はアレッポ市内で撮影されたテレビ映像で「私はアレッポの息子で、8年前にアレッポから避難した。戻れたことを神に感謝する。何とも言えない気持ちだ」と語った。
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