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政府系ファンド、危機管理体制に問題=調査

ロイター / 2020年7月2日 12時1分

[ロンドン 1日 ロイター] - 政府系ファンド専門の金融助言会社グローバルSWFは1日、新型コロナウイルス流行への対応など、危機管理体制が整っていない政府系ファンドが多いとの報告書をまとめた。

一部の政府系ファンドは、新型コロナの収束後も、政府による資金の引き揚げ、資金繰りの悪化、合併のリスクがあるという。

報告書は、政府系ファンド上位100社について、市場の暴落や資金の引き揚げといったリスクへの対応能力を示す「耐性」が低いと分析。「耐性が重大な懸念要因だ」と指摘した。

同社は、強力な危機管理体制があるか、戦略的な資産配分を行っているか、長期的に資金の枯渇を回避する対策を講じているかといった観点から政府系ファンドの耐性を判断した。

政府系ファンドは、会計や収益率の透明性といった「ガバナンス」や、環境保護活動や社会貢献活動といった「サステナビリティー(持続可能性)」といった分野では、相対的に高い評価を得た。

25の基準に基づく総合的な判断では、オーストラリアのフューチャー・ファンドとニュージーランドのNZスーパー・ファンドが最も透明で、持続可能性が高く、耐性も高かった。

中東の政府系ファンドは、総じて評価が低かったが、アブダビのムバダラとアブダビ投資庁、サウジアラビアを拠点とするアラブ石油投資会社(APICORP)は50%以上のスコアを獲得した。

サウジのパブリック・インベストメント・ファンド(PIF)は100社中79位。モンゴル、キプロス、ブルネイの政府系ファンドや、リビア投資庁、オマーン投資基金も評価が低かった。

報告書は、一部の政府系ファンドの影響力が過小評価されているとも指摘。アブダビ投資庁の運用資産は7100億ドル、シンガポール政府投資公社(GIC)の運用資産は5900億ドルという。カタール投資庁の運用資産は3450億ドル、最近設立されたオマーン投資庁の運用資産は310億ドルだった。

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