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中国、豪産ロブスターに新たな通関検査 豪は出荷停止

ロイター / 2020年11月3日 1時22分

オーストラリアは、中国がオーストラリア産ロブスターに対して新たな通関検査を導入したことを受け、中国へのロブスター出荷を停止した。シドニーで2002年12月撮影(2020年 ロイター/Tim Wimborne)

[シドニー/北京 2日 ロイター] - オーストラリアは、中国がオーストラリア産ロブスターに対して新たな通関検査を導入したことを受け、中国へのロブスター出荷を停止した。豪政府と業界団体が明らかにした。中国は豪産ロブスターの最大市場。

豪メディアによると中国は豪クイーンズランド州からの木材輸入も停止した。住友商事が保有する豪穀物輸出会社エメラルド・グレインからの大麦輸入も禁止したという。

両国関係が悪化する中、オーストラリアではロブスターが中国の報復措置の新たな標的となることが不安視されている。

先週末始まった中国の新たな検査について、リトルプラウド豪農業相は「深刻な懸念事項」と述べ、中国に説明を求めているとした。

同相は豪公共放送(ABC)に、豪側でも出荷前に検査が行われており、中国による措置に疑問を呈した。

業界団体「海産物貿易アドバイザリーグループ(STAG)」は1日、国内の輸出業者の大半は、検査項目の追加で手続きが長引く恐れがあるため、中国へのロブスター出荷を停止したと明らかにした。「手続きの長期化リスクを和らげるため、新たな措置について詳細が明らかになるまで大半の輸出業者が中国への出荷を停止することを決めた」とした。

政府統計によると、2018/19年度の豪産ロブスターのうち、中国向けが約94%を占めた。

両国を巡っては、オーストラリアが今年、新型コロナウイルスの発生源に関する国際調査を求めたのをきっかけに報復措置の応酬が続いている。中国は豪輸出品に対して一連の貿易制裁を実施している。

中国外務省の汪文斌報道官は定例記者会見で、検査は中国の法に則っており、国内消費者の食品安全性を確保することを目的としていると説明。木材の輸入停止については繰り返し有害生物が見つかったことを受けた措置だとした。

豪産大麦については発言しなかった。ロイターは、中国がオーストラリアによる大麦の関税撤廃要請を拒否したと報じている。

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