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英BP、20年はパンデミックで10年ぶり赤字 年初も依然厳しい

ロイター / 2021年2月2日 20時8分

[ロンドン 2日 ロイター] - 英エネルギー大手BPが発表した2020年通年の決算は57億ドルの赤字となった。赤字は10年ぶり。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で石油需要が大きな打撃を受けた。渡航制限が広がる中、21年のスタートも厳しくなっていると警告した。

バーナード・ルーニー最高経営責任者(CEO)はロイターに対し、環境が低迷しているにもかかわらず、自社のグリーン化計画に変更はないと指摘。同社は再生可能発電を現在の3.3ギガワット(GW)から30年までに50GWに拡大し、石油生産を減らす目標を掲げている。

マレー・オーチンクロス最高財務責任者(CFO)によると、今年の設備投資額は130億ドルに増える見通し。このうち90億ドルは依然として石油・ガス向けだという。20年の予算は120億ドルだった。

20年第4・四半期決算の利益は1億1500万ドル。BPによると、石油・ガス販売の低迷や抑制的なトレーディングを背景にアナリスト予想を下回った。ルーニーCEOはアナリスト向け会見で「厳しい年の終わりに厳しい四半期だった」と述べた。

0845GMT(日本時間午後5時45分)時点でBP株は3.8%安の258.9ペンス。

BPは「新型コロナに伴う新たな制限措置が製品需要により大きな影響を与えると見込んでいる。1月のリテール販売量は前年比で約2割減少しており、第4・四半期の減少幅11%よりも大きくなった」としている。

一方でルーニーCEOはロイターに対し、世界の在庫が今年半ばまでに5年平均に戻ることが見込まれる中、21年の石油需要は回復が見込まれるとした。

BPによると、世界の天然ガス市場のタイト化が利益をさらに支援する見通し。

第4・四半期の下流事業(精製・マーケティング)は調整後利益が1億2600万ドルと、前年同期の1割未満に落ち込んだ。

BP全体をみると、純利益に相当するアンダーライイング・リプレースメント・コスト利益は1億1500万ドル。BPが集計したアナリスト予想の3億6000万ドルを下回った。

第3・四半期は8600万ドルの黒字、前年同期は26億ドルの黒字だった。

20年通年をみると、基調赤字は56億9000万ドル。前年は100億ドルの黒字だった。

事業環境低迷に苦慮する中、BPの債務残高(390億ドル)は今年上半期に拡大が見込まれるものの、同社は22年の早い段階までに350億ドルまで減らすとの方針を維持した。この債務水準で同社は自社株買いを開始する計画だ。

配当は1株当たり5.25セントで据え置いた。

*内容を追加しました。

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