ドルが対ユーロで2カ月ぶり高値、景気回復格差に注目=NY市場
ロイター / 2021年2月3日 7時30分
2月2日、ニューヨーク外為市場では、米経済の方がユーロ圏経済より早くコロナ禍から回復するとの見方を背景に、ドルが対ユーロで2カ月ぶり高値を更新した。 写真は米ドルとユーロの紙幣。2017年6月撮影(2021年 ロイター/Thomas White)
[ニューヨーク 2日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、米経済の方がユーロ圏経済より早くコロナ禍から回復するとの見方を背景に、ドルが対ユーロで2カ月ぶり高値を更新した。
終盤の取引でユーロは対ドルで0.32%安の1.202ドルと、昨年12月初旬に付けた安値に迫った。年初からの下落率は1.61%。
米議会では追加新型コロナ対策を巡る協議が進行している一方、欧州では感染抑制に向けたロックダウン(都市封鎖)が継続。ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズのシニア市場アナリスト、ジョー・マニンボ氏は「経済成長の格差がユーロ相場の重しになっている」とし、「経済の完全な回復に欧州は米国に約1年の遅れをとる可能性がある」と述べた。
欧州連合(EU)統計局がこの日発表した第4・四半期のユーロ圏域内総生産(GDP)速報値は前期比0.7%減となり、予想の1.0%減を上回ったものの、今年第1・四半期はマイナス幅が拡大する恐れがあるとの見方が出ている。コメルツバンクのストラテジストは「気がめいるような状況だ」と述べた。
ドルは対円で105円を超える水準で推移。前日の取引でこの水準を昨年11月中旬以来初めて超えていた。
主要6通貨に対するドル指数は0.25%上昇。特に円に対する大規模なショートカバーもドルの支援要因になっている。
市場では、年初からのドルの上昇は昨年の下落に対する調整との見方が大勢だが、ウエスタン・ユニオンのマニンボ氏は、こうしたドルの上昇は長続きしないと予想。「米雇用市場が改善し始めれば、ドルは納得できる形で上昇する」と述べた。
市場では5日に米労働省が発表する1月の雇用統計が注目されている。
ドル/円 NY終値 104.97/105.00
始値 105.01
高値 105.17
安値 104.97
ユーロ/ドル NY終値 1.2042/1.2045
始値 1.2026
高値 1.2049
安値 1.2011
(表はリフィニティブデータに基づいています)
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