欧州で米メタのターゲティング広告禁止、ＥＵ当局が発表

　１１月１日、欧州データ保護委員会（ＥＤＰＢ）は、米メタ・プラットフォームズが運営するフェイスブックとインスタグラムに「行動ターゲティング広告」を禁止する非加盟ノルウェーの措置を、欧州連合（ＥＵ）と欧州経済地域（ＥＥＡ）の３０カ国全てに適用すると発表した。写真はメタのロゴ。ブリュッセルで昨年１２月撮影（２０２３年　ロイター／Yves Herman）

Gwladys Fouche

[オスロ １日 ロイター] - 欧州データ保護委員会（ＥＤＰＢ）は１日、米メタ・プラットフォームズが運営するフェイスブックとインスタグラムに「行動ターゲティング広告」を禁止する非加盟ノルウェーの措置を、欧州連合（ＥＵ）と欧州経済地域（ＥＥＡ）の３０カ国全てに適用すると発表した。

行動ターゲティング広告では利用者のデータに基づき関心や興味に即した広告を表示する。

ＥＤＰＢの決定は、メタ欧州本社のあるアイルランドのデータ規制当局に対し、２週間以内に同社による行動ターゲティング広告の使用を恒久的に禁止するよう指示する内容。

メタは、ＥＵとＥＥＡの利用者には広告表示に同意する機会を提供し、１１月からはＥＵの規制に対応して広告無しの定額プランを提供すると既に発表し、ＥＤＰＢの委員も承知していたコメント。これまでの過程が「不当に無視」されたと批判した。

メタはノルウェーで、利用者の位置情報や閲覧履歴に基づく広告配信でプライバシーを侵害したとして、８月１４日以降、１日当たり１００万クローネ（９万ドル）の罰金を科せられている。

ノルウェーのデータ規制当局は、今回のＥＤＰＢの決定を受けて、世界の売上高の最大４％相当の罰金を科せられる可能性があると指摘した。