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世界各国の半分で民主主義が後退=政府間組織IDEA

ロイター / 2023年11月2日 13時29分

[ストックホルム 2日 ロイター] - 世界の国々の半数が、選挙の欠陥や表現・集会の自由の抑制など、民主主義の後退に見舞われている――。スウェーデンに本拠を置く政府間組織、「民主主義・選挙支援国際研究所(IDEA)」は2日公表した年次報告書でこう指摘した。

報告書によると、民主主義の度合いが低下した国の数が、向上した国の数を6年連続で上回った。こうした状態がこれほど長期間続くのは、1975年の調査開始以来で初めて。

IDEAのケビン・カサス・ザモラ事務総長は報告書で「要するに、民主主義は依然として困難に見舞われており、良く言っても停滞中、多くの地域では後退している」と総括した。

IDEAは、選挙、議会、独立した裁判所など、民主主義の「ガードレール」がほころび、法の支配を守るのに支障を来し、政治家の責任が問われているとした。

こうした民主主義の後退は、インフレによる生計費危機、気候変動、ロシアによるウクライナ侵攻が、多くの政治家に試練をもたらしたことと結びつけて考える必要があると指摘した。

一方、ザモラ氏は、「ジャーナリストから選挙組織、腐敗撲滅当局に至るまで、非公式のチェック・アンド・バランス機能が、独裁や大衆迎合主義といった傾向との闘いに成功することへの期待がある」とも述べている。

報告書によると、世界で最も民主主義が良く機能している地域は引き続き欧州だが、オーストリア、ハンガリー、ルクセンブルク、オランダ、ポーランド、ポルトガル、英国など、民主主義が確立した多くの国で、民主主義の機能度合いを示す特定の指標が大きく悪化している。

米州では、大半の国々が選挙の信頼性を保っているが、エルサルバドルやグアテマラは足元で民主主義が急激に後退している。

ただ、特にアフリカで政治への参加率が驚くほど高まったり、汚職が減るなど、改善の動きも芽生えているとIDEAは指摘した。

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