マレーシア中銀、3会合連続で金利据え置き 成長に下振れリスク
ロイター / 2023年11月2日 18時4分
[クアラルンプール 2日 ロイター] - マレーシア中央銀行は2日、今年最後の政策決定会合で予想通り政策金利を3.0%に据え置いた。据え置きは3会合連続。
中銀は成長見通しにリスクがあると警告。市場の高ボラティリティーを管理すると表明した。
市場では中銀が来年まで現状を維持すると予想されている。
中銀は声明で、事前の成長率予測は第3・四半期の経済活動の改善を示しているが、2024年の成長見通しは「予想を下回る外需と商品生産の大幅かつ長期にわたる減少に起因する下振れリスクに依然としてさらされている」と指摘した。
リンギは今年、対ドルで約8%下落しているが、中銀はリンギ相場によりマレーシアの成長見通しが軌道から外れることはないと予想。
「中銀は、流動性の供給や国内外為市場の秩序ある機能の確保など、引き続き高ボラティリティーのリスクを管理する」と述べた。
マレーシアでは購買担当者景気指数(PMI)が好不況の分かれ目となる50を下回り、輸出も減少しているため、エコノミストは政策金利の据え置きを予想していた。
バンク・ムアマラート・マレーシアのチーフエコノミストは「金利据え置きは経済全体の成長を下支えする」と述べた。
キャピタル・エコノミクスは中銀のコメントについて「リンギの下支えで中銀が利上げより為替介入を選好していることを示している」と指摘した。
中銀は、第3・四半期の総合インフレ率とコアインフレ率がそれぞれ平均2.0%、2.5%だったとし、来年まで緩やかなインフレが続くとの見通しを示した。
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