南ア大統領、主要政党に協力呼びかけ 与党過半数割れで連立協議念頭
ロイター / 2024年6月3日 8時59分
6月2日、南アフリカのラマポーザ大統領(写真)は、下院総選挙で与党「アフリカ民族会議」(ANC)の過半数議席割れが2日に確定したことを受け、連立協議を念頭に主要政党へ向けて積極的な協力を呼びかけた。南ア・ミッドランドで同日撮影(2024年 ロイター/Alet Pretorius)
Nellie Peyton Olivia Kumwenda-Mtambo Bhargav Acharya
[ヨハネスブルグ 2日 ロイター] - 南アフリカのラマポーザ大統領は、下院総選挙で与党「アフリカ民族会議」(ANC)の過半数議席割れが2日に確定したことを受け、連立協議を念頭に主要政党へ向けて積極的な協力を呼びかけた。
最終的な開票結果によると、ANCの得票率は前回2019年選挙時の57.5%から40.2%に低下し、それに伴って議席数は下院定数400のうち159と、従来の230を大きく減らして過半数に届かなくなる。かつて故マンデラ元大統領に率いられて30年にわたって政権を担ってきた同党としては、最悪の結果となった。
背景には高い失業率や大きな格差、頻発する停電などを巡る国民の怒りや不満があるとみられている。
ANCは第1党の座を維持したものの、政権継続のためには連立相手を探す必要がある。こうした中でラマポーザ氏は「南ア国民は彼らが投票した各政党に対して共通項を見つけ出し、意見の違いを克服して、国民全員のためになるよう協調することを期待している。それが国民の声だ。今こそ政治家全てが国家を第一に考える時だ」と発言した。
選挙結果を踏まえてANCの指導部は4日に会合を開き、今後の基本方針を決める見通し。
外部でラマポーザ氏退任の観測も出ているが、ANC幹部や支持母体の労組は同氏の続投を支持する姿勢を示している。
一方、第2党で白人主体の「民主同盟」(DA)のジョン・スティーンハイセン党首は、他党と政権協議を行うための専門チームを発足させたと明らかにした。
企業や海外投資家らは、ANCとDAの連立政権がより好ましいとの見方をしている。ANCを離脱したズマ前大統領が率いる「民族の槍」(MK)や、急進的な「経済開放の闘士」(EEF)が連立に加われば、政治や経済の混乱が懸念されるためだ。
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