ロシア、米「ATACMS」の誘導技術を研究 装置回収=報道
ロイター / 2024年7月2日 11時6分
ロシア軍は米国製の長距離ミサイル「ATACMS」から破損していない状態の誘導システムを回収し、米国の軍事技術を分析している。写真は2017年7月、韓国で撮影(2024年 8th United States Army/Handout via REUTERS)
[1日 ロイター] - ロシア軍は米国製の長距離ミサイル「ATACMS」から破損していない状態の誘導システムを回収し、米国の軍事技術を分析している。ロシア国営通信RIAが1日に報じた。
RIAが公開したビデオ映像では、武器専門家とされる人物が顔を隠した状態で、ロシア軍が撃墜したとみられるATACMSから回収した誘導システムと主張する装置を調べている。ロイターは映像に映っている装置を確認できていない。
この専門家はミサイルのGPS誘導システムの背面に貼られた、米アラバマ州の米軍施設に保管されていたことを示唆するラベルを見せた上で、回収したハードウエアからミサイルが飛行中にどのように制御されるか調べることができると説明している。
元ロシア軍大佐のビクトル・リトフキン氏はニュースポータル「Lenta.ru」で、ロシアはあらゆる弱点を特定し、得られた情報を利用してATACMSを撃墜する能力を向上させようとするだろうと指摘。
「撃墜するための地対空ミサイルシステムの設定を見直すとともに、(ATACMS)に対する電子戦システムを再設定し、微調整することができる」と述べた。
米国は数カ月前にウクライナへのATACMS供与を開始した。射程は最大300キロで、2022年に供与を開始した高機動ロケット砲システム(HIMARS)の約2倍。
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