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財政強靭化は「喫緊の課題」、格下げなら多方面に影響=国際収支懇報告書

ロイター / 2024年7月2日 18時16分

国際収支に関する私的懇談会は2日、今後金利がさらに上昇する可能性に言及し、「財政を強靭化することは喫緊の課題」などとする認識を盛り込んだ報告書をまとめた。懇談会を率いてきた神田真人財務官が発表した。写真は都内で2012年12月撮影(2024年 ロイター/Yuriko Nakao)

Takaya Yamaguchi

[東京 2日 ロイター] - 国際収支に関する財務省の私的懇談会は2日、今後金利がさらに上昇する可能性に言及し、「財政を強靭化することは喫緊の課題」などとする認識を盛り込んだ報告書をまとめた。懇談会を率いてきた神田真人財務官が同日夕、発表した。

報告書では、仮に日本国債が格下げされれば、金利の上昇を通じた財政への影響にとどまらず「民間の資金調達コストにも悪影響を及ぼし得る」と明記した。

少子高齢化の進展や自然災害や安全保障環境の変化に備え、「財政余力の確保の必要性が高まっている」と指摘。歳出の合理化・効率化や社会保障改革などを通じ、「持続可能な財政構造の構築に早急に取り組み、財政に対する市場の信認を確保していくことが求められる」とした。

国際収支に関する懇談会は、赤字続きの貿易収支やデジタル赤字を抱える国際収支の課題を洗い出す狙いで3月に発足。有識者を交え、これまでに複数回議論を重ねてきた。

報告書は「構造的な改革の必要性は、これまで長く指摘されていたものの、その実施は遅滞してきた」とする一方、「その分、伸びしろは大きい」と言及。「改革を着実に実施し、市場経済のダイナミズムを強化すれば、競争力のある日本経済を取り戻すことは十分可能」と結論付けた。

人的資本への投資や技術開発を巡り、「再エネの拡大や、安全確保を大前提にした原発の再稼働を進めることが喫緊の課題」との認識も示した。

原発稼働によるエネルギー輸入減少額は、石炭換算で4.7兆円に達するとの民間試算もあり、「原発活用の度合いが国際収支に及ぼす影響は極めて大きい」と記した。

次世代革新炉への建て替えや、核融合や超電導送電などの革新的技術を推進する必要があるとの選択肢も示した。

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