米南部ハリケーン、死者162人に 復旧に数年・数十億ドルと政府試算

　１０月１日、米南東部を襲ったハリケーン「へリーン」の被害状況について米国土安全保障省（ＤＨＳ）のマヨルカス長官は、ホワイトハウスで記者団に「過去に例を見ない規模だ」と述べた上で、復旧には数十億ドル規模の事業が必要で、数年かかるとの見通しを発表した。写真はハリケーンで被害を受けた橋。米ノースカロライナ州 で９月撮影（２０２４　ロイター／Marco Bello）

Karl Plume

［アッシュビル（米ノースカロライナ州）　１日　ロイター］ - 米南東部を襲ったハリケーン「へリーン」の被害状況について米国土安全保障省（ＤＨＳ）のマヨルカス長官は１日、ホワイトハウスで記者団に「過去に例を見ない規模だ」と述べた上で、復旧には数十億ドル規模の事業が必要で、数年かかるとの見通しを発表した。

米ＣＮＮによると、死者数はノースカロライナやサウスカロライナ、ジョージア、フロリダ、テネシー、バージニア州で少なくとも計１６２人に上っている。ＣＮＮは州当局者らの話を引用し、救助隊が方々で孤立した町に到着し、通信が復旧すれば、報告される死者数がさらに増えることが見込まれると伝えた。

ノースカロライナ州保健行政の幹部は、停電はピーク時の１００万軒から４２万軒に減ったと話した。ただ、公共飲料水は利用が難しい状況という。

へリーンについてテネシー州の気候学者アンドリュー・ジョイナー氏は「パーフェクト・ストームだった」と語った。ノースカロライナ州西部の一部地域では、降水量を最大限に増やす条件が完全にそろってしまい、５０００年に一度の出来事が起きた可能性があるという。