オープンAI、ライバル新興5社への投資控えるよう要請=関係筋
ロイター / 2024年10月3日 8時45分
10月2日、対話型人工知能(AI)「チャットGPT」を手がける米新興企業オープンAIが投資家に対し、同社のライバルとみなす5つの企業への出資を控えるよう求めた。関係筋が明らかにした。5月20日撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
Anna Tong Kenrick Cai Krystal Hu
[2日 ロイター] - 米スライブ・キャピタルやタイガー・グローバルなどから66億ドルを調達した米新興企業オープンAIが投資家に対し、ライバルと見なす5社への出資を控えるよう求めたと関係筋が明らかにした。
人工知能(AI)を開発する米新興企業アンスロピックやイーロン・マスク氏が率いるxAI、オープンAIの共同創業者イリヤ・サツケバー氏の新会社セーフ・スーパーインテリジェンス(SSI)などが含まれる。これらの企業は大規模言語モデルの構築でオープンAIと競合しているが、それには多額の資金が必要だ。
オープンAIと投資家の協議では、AI検索の新興企業パープレキシティ、企業検索のグリーンというAIアプリケーション企業2社の名前も挙がった。オープンAIが企業やエンドユーザーへのツール販売拡大を計画していることを示している。
オープンAIはコメントを控えた。
要請に法的拘束力はないが、資本へのアクセスが重要な競争の激しい分野において、オープンAIが自社の魅力を利用して資金提供者から独占的なコミットメントを確保しようとしていることがうかがえる。
ベンチャーキャピタルの世界ではこうした期待は珍しくないが、オープンAIのようにリストを作成するのは異例だ。ベンチャー投資家の多くは評判リスクを回避するため、ポートフォリオ企業の直接の競合相手には投資を控えるのが一般的だ。
ただ、xAIとオープンAIの両方に投資しているソフトバンクグループやフィデリティなど投資範囲を分散させる傾向がある後期段階の投資家にとっては、この線は曖昧になっている。
オープンAIの要請は過去の投資家や彼らが既に実施した投資には適用されないが、同社の投資家と競合5社にとって今後の資金調達活動に影響を及ぼす可能性がある。
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