スナク英首相に閣内から減税圧力、劣勢の総選挙控え

　英国のコーブ底上げ・住宅・地域社会相は１０月１日、来年実施が見込まれる総選挙を前に減税を実施したいと述べ、スナク首相への圧力を強めた。１月２５日、マンチェスターで撮影（２０２３年　ロイター/Phil Noble）

Elizabeth Piper　Alistair Smout　Andrew MacAskill

[マンチェスター １日 ロイター] - 英国のコーブ底上げ・住宅・地域社会相は１日、来年実施が見込まれる総選挙を前に減税を実施したいと述べ、スナク首相への圧力を強めた。

スナク首相は、与党保守党の年次総会で国民の生活水準向上に向けて厳しい決断を下すことも恐れないという姿勢を示し、政権への支持を広げたい考え。

世論調査では野党労働党の支持率が保守党を小幅上回っており、スナク氏は党だけでなく、生活費高騰に苦しむ国民のために新たな政策を打ち出す必要に迫られている。

地域格差是正などの政策を担当するコーブ氏は、スカイニュースに「税負担のあり方についての議論は今すぐではなく、もう少し先に行う必要があると思う」と述べ、「次の選挙までに税負担が軽減されることを望んでいる」と述べた。

一方、スナク氏はＢＢＣに「働く人々に対してできる最高の減税はインフレ率を現在の半分の水準に引き下げることだ」と強調した。