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午後3時のドルは上昇150円後半へじり高、値ごろ感から買い戻し

ロイター / 2024年12月2日 16時3分

 12月2日 午後3時のドルは、前週末のニューヨーク市場終盤(149.75/149.78円)から上昇し150円後半で取引されている。写真は1ドル紙幣で、2021年11月撮影(2024年 ロイター/Murad Sezer)

Mariko Sakaguchi

[東京 2日 ロイター] - 午後3時のドルは、前週末のニューヨーク市場終盤(149.75/149.78円)から上昇し150円後半で取引されている。日銀の追加利上げ観測から29日の海外市場で約1カ月ぶりの安値を付けていたが、値ごろ感から買い戻しが入り堅調に推移した。

この日の序盤は、植田和男日銀総裁のインタビュー記事でドル売り/円買いが強まった海外市場の流れを引き継いで始まった。その後ドルはじりじりと上昇。仲値公示に向けては国内輸入企業による買いに支えられたほか、前週末のドル売り/円買いのポジション調整が一巡したことから、足元ではポジション再構築の動きが出たとみられ、ドルは一時150.75円付近まで上昇した。

市場では「150円割れとなり割安感から国内勢を中心に買いが入っている」(オーストラリア・ニュージーランド銀行の外国為替・コモディティ営業部ディレクター、町田広之氏)との声が聞かれた。買い一巡後は週明けの欧米市場の動向を見極めたいとの見方から、150円後半で堅調に推移した。

早期利上げ観測が広がった植田日銀総裁のインタビューのほか、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用する公的年金資産の利回り目標の引き上げなど「ヘッドラインは円買い材料が多いにも関わらず、足元ではドルの買い戻しの方がより強い」と、ステート・ストリート銀行の若林徳広・東京支店長は指摘。「ドルは一時的に下がっても、下がり切れない印象だ」と話す。

テクニカル的に見ても、100日移動平均線と一目均衡表の雲の上の149.50円付近でドルは下げ止まっているという。

日銀の追加利上げ観測が広がったものの、12月会合での市場の織り込みはそこまで大きくは進んでいないとみる向きもある。SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人・金融市場調査部長は、「今後も日銀幹部から利上げに前向きな発言が出てくれば、その度に市場は円高方向で反応する可能性がある」と語る。

今週は雇用統計などで重要な米経済指標の発表が控える。オーストラリア・ニュージーランド銀行の町田氏は、米経済の底堅さが示されれば米利下げ見送りの思惑から米金利が再び上昇する可能性があり、「年内のドルは150-155円のレンジでもみ合いとなってもおかしくない」とみる。 

ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 150.72/150.73 1.0521/1.0523 158.58/158.59

午前9時現在 149.83/149.88 1.0544/1.0545 158.00/158.01

NY午後5時 149.75/149.78 1.0575/1.0578 158.35/158.38

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