豪ＡＡＰ通信が6月廃業へ、ネットニュースとの競合に敗れる

　３月３日、オーストラリアの通信社、オーストラリアン・アソシエーテッド・プレス（ＡＡＰ）は、ニュース制作・編集事業を６月に閉鎖すると発表した。写真はシドニーで昨年６月撮影（２０２０年　ロイター／STEPHEN COATES）

［シドニー　３日　ロイター］ - オーストラリアの通信社、オーストラリアン・アソシエーテッド・プレス（ＡＡＰ）は３日、ニュース制作・編集事業を６月に閉鎖すると発表した。

ＡＡＰは、メディア王ルパート・マードック氏の父、キース・マードック氏が１９３５年に創業。政治からスポーツに至るまで幅広い分野のニュースを配信してきたが、インターネットで無料配信されるニュースとの競合に敗れ、８５年の歴史に幕を下ろすこととなった。

約１８０人の従業員は、ほぼ全員が職を失う。

出版物向け編集サービス事業の「ページマスターズ」も８月で閉鎖する。

ＡＡＰは声明で「他人のコンテンツを無料で配信するなど、デジタルプラットフォームがもたらす前例のない影響により、多くの企業がもはやＡＡＰを使わないことを選択した」と述べた。