財新の中国サービス部門PMI、6月は58.4に上昇 10年強ぶり高水準
ロイター / 2020年7月3日 12時34分
[北京 3日 ロイター] - 財新/マークイットが発表した6月の中国サービス部門購買担当者景気指数(PMI)は58.4となり、5月の55.0から上昇した。新型コロナウイルスに関連した制限措置が緩和され、消費者の需要が回復する中、2010年4月以来の高水準となった。
PMIは50を上回れば景況拡大を、下回れば悪化を示す。
ただ、企業は引き続き雇用を削減しているほか、アナリストによると、全般的な企業活動が危機前の水準に戻るのに数カ月かかる見通し。
サービス部門は中国経済の約60%を占め、都市部の雇用の半分も占めている。多くの小規模・民間企業が含まれており、大規模製造企業と比べ当初の回復が緩慢だった。大規模な雇用喪失、給与削減、感染第2波懸念で多くの消費者は支出と外出に慎重だ。
サブ指数をみると、新規ビジネス指数は5月の55.8から57.3に上昇。2010年8月以来の高水準となった。
新規輸出ビジネスが外需の拡大で1月以来初めて50を超えた。引き続き海外からの受注が縮小している製造部門とは対照的だ。
サービス部門の各企業はまた、小幅に価格を引き上げることができた。これまでは販売促進のため6カ月にわたって値下げしていた。向こう12カ月の企業信頼感を示す指数は3年ぶりの高水準となった。
一方で、雇用指数は5カ月連続で50割れ。企業人員の減少ペースは5月よりも加速した。
財新智庫のシニアエコノミスト、王哲氏は「各企業は経済の見通しについて楽観的だったものの、採用の拡大には依然として慎重だ」と指摘。「雇用問題への対処には業務再開をさらに促すためのマクロ政策だけでなく、より的を絞った企業向け救済措置を政府が導入することも必要だ」とした。
製造業とサービス業を合わせた財新の6月総合PMIは55.7で、5月の54.5から上昇した。
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